月報「わっぱ」 2020年4月(No.461)
【 初級冬山講習 】 荒島岳 ( 1523.4m Ⅰ△ ) 藤野 一郎
- 日程:2020年3月1日(日)
- 参加者:L.丹生統、大谷早、小倉幹、小栗敦、後藤正、竹森せ、藤野一
- 行程:岐建荒尾駐車場5:00=名神高速道路=北陸自動車道=中部縦貫道=勝原スキー場跡駐車場7:25~7:40-登山口8:55-シャクナゲ平10:10~10:20-荒島岳11:25~12:10-シャクナゲ平12:50~13:15-登山口14:00-スキー場跡駐車場14:25=岐建荒尾駐車場17:40
- 地理院地図 2.5万図:荒島岳(岐阜5-3)
今回の初級冬山講習は荒島岳。日本百名山ということで参加者が多いかと思っていたが、意外にも計画書を見ると総勢8名であった。山行の2日前、当初のリーダーから新型コロナウイルス感染予防のため、車中ではマスク着用することと、ご本人の体調不良のためリーダーを丹生理事長に交代する旨の連絡があった。
大垣から大野市までは名神高速から北陸自動車道と中部縦貫道を繋いで行くことができ、アクセスが格段に良くなっていた。
朝7時25分に勝原(かどはら)スキー場跡の駐車場に到着すると、すでに40~50台の車が駐車していて満車に近い状態で、荒島岳の人気の高さがうかがえた。
駐車場からは急傾斜の舗装された真っ直ぐな林道(カドハラ桜坂)を350m程急登し、林道の終点からは石がゴロゴロした登山道を登っていくとリフト索道の残骸が残っているスキー場の最上部に到着した。
すぐ近くの勝原登山口からは、ぬかるんだ登山道が続き、足元に気を取られて周りを見る余裕もなく気持ちが萎えたが、ぬかるんだ部分を抜けると気持ちの良いブナ林が続き気持ちが晴れてきた。一昨年6月に来た時には元気そうに見えた「トトロの木」が、無残にも根こそぎ倒れていてとても残念であった。その年9月の台風21号でやられたらしい。
トトロの木を過ぎた辺りからは積雪も現れ、やっと冬山へ来たということを実感できた。途中、白山ベンチでは別のパーティが休憩していたが、生憎と白山は雲に隠れていたためそのままスルー。細かなアップダウンを進み、最後に急な斜面を登りきると多くのパーティが休憩しているシャクナゲ平に到着した。前回登った時はシャクナゲの木が生茂っていたが、さすがにこの季節は細い枝の木がまばらにあるだけで、ここがシャクナゲ平という実感が沸かない。
シャクナゲ平からいったん下ると「もちが壁」と呼ばれる急登が始まる。気の抜けない連続した急斜面を登りきると尾根の肩に到着し、一気に視界が開けた。白山、別山をはじめとした周りの山々と、これから進む尾根が一望でき、気分は一気に高揚した。そこからは気持ちの良い尾根のアップダウンを進み、中荒島岳の標識を過ぎて最後の坂を登りきると、エビの尻尾で真っ白になった荒島神社の祠が建つ山頂に到着した。
山頂はぐるりと360度遮るものがないうえ、天気も良くて気分は最高潮。近くにいた方に全員揃っての記念写真を撮っていただいた。風を避けて山頂直下の斜面で、岐阜と福井の県境にある屏風山などの山並みを見ながらゆっくりと昼食をとった。
昼食を終えると、「登ってくる時に雪が固いところがあったので、下山の時はアイゼンをつけるように」とリーダーから指示があり、シャクナゲ平までの急斜面はアイゼンを付けて下山した。せっかく雪で綺麗になった靴が再びぬかるみで泥だらけになったが、駐車場トイレの横の水道で靴を綺麗に洗うことができてありがたかった。
今回冬の荒島岳を登ってみて、改めて荒島岳の素晴らしさを実感できた。ぜひ次回は秋の紅葉の時期に登ってみたいと思いながら帰路についた。
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