月報「わっぱ」 2017年9月(No.430)
【 8月月例山行 】 天蓋山 ( 1527.2m Ⅱ△ ) 小栗 敦子
- 日程:2017年8月6日(日)
- 参加者:L.後藤友子、他15名
- 行程:大垣5:00=岐阜各務原IC=飛騨清見IC=古川=上宝=飛越大規模林道=山之村キャンプ場登山口8:40-雀平10:10-天蓋山頂上10:50~12:00-登山口14:10=大垣18:30
- 地理院地図 2.5万図:下之本・高山
天蓋山は伊西峠から山吹峠に連なる稜線のほぼ中央に位置し、名前の由来は東の桑崎山から見ると、山頂の右側遠くにある1234m(1284m?)のピークが天蓋(仏像の上にかざす衣笠)に似ているところからこの山につけられたのが、いつの間にか手前の1527mの頂きの名称になったといわれている。(山頂にある神岡青年会議所の説明看板より引用)
台風5号の影響が懸念されたが、天気予報によると神岡方面は曇。メンバー15名は涼を求めて北飛騨へと出発した。
ひるがのSAでは小雨になり行く先を案じたが、標高1000m程に位置するキャンプ場登山口の駐車場に着く頃には雲の切れ間から薄日がさしていた。
キャンプ場の水汲み場を右折しここから約530mを登り頂上を目指す。
登山道に入ったばかりのところで、倒木をくぐって進むと白樺林の道となる。沢の水音が心地よい風を運び、鳥の声が聞こえる。
沢を渡ると急登が続く 帰りにこの沢で蜂の襲撃を受けた
登りが続き、汗が頬を伝う頃小休止。木の根の階段を進むとブナが目立つようになる。紅葉の頃はきっときれいだろう。
いったん下って再び登り返すと、1380mの雀平。好天ならば北から南にかけての展望が広がり、黒部五郎、北ノ俣岳方面が望めるらしい。
気を取り直し登りだすと、ガスの切れ間から青空がのぞき頂上が見えて来た。
フィックスロープが張ってある最後の急な登りは30m程だが、気温の上昇と共に更にきつく感じる。
皆汗だくになりながら、10:50頂上到着。
標柱の山名は故田部井淳子氏の揮毫。地元神岡青年会議所が創立55周年の記念事業として設置したもので、その標柱を囲む木製ベンチには山名プレートが貼ってある。
あいにくのガスで360度の眺望は得られなかったが、登頂の感動を共に分かち、全員で万歳三唱。
登山客もまばらで涼風に癒されていると、下界では見たこともないような大きなアゲハチョウが幾重にも乱舞し、一瞬天に上ったような清々しい気持ちになった。
1時間以上の休憩を堪能し12:00下山開始。12:40雀平の大きな松の木の根元にある倒木に腰かけ大休止。
1時間ほど下ったところで沢の清流を一口飲もうとメンバーが歩み寄ったその時、クロスズメバチ(地蜂)が数名を襲い、女性1名は5カ所も刺された。
皆で薬を塗ったり患部の手当をしたが「ハチアナフィラキシ―」を発症しなかったことは不幸中の幸いだった。
雨具の世話になることも無く14:10キャンプ場登山口到着。
私の実家は飛騨高山だが、この天蓋山は初登頂。「ふるさとの山は、遠くにありけり」郷愁の思いと新たな名峰との出会いを胸に、帰路についた。
コメント