大垣山岳協会

少々寒さを感じながらも紅葉が楽しめた伊那経ヶ岳 2025.11.02

経ヶ岳

【一般山行】伊那経ヶ岳(2296m) 長野県上伊那郡南箕輪村 MH

 今回の山行は中央アルプス北端にある伊那伊奈経ヶ岳で参加者10名。
午前3時30分中ノ江駐車場を出発し、長野県に入ってからはずっとガスがかかる上空だったが、権兵衛峠登山口駐車地に着いた頃にはすっかり明るく眺望も期待の持てる天候となった。20台ほど駐車できる駐車地にはすでに数台の駐車。

<ルート図>
  • 日程:2025年11月2日(日) 晴れ時々曇り
  • 参加者:L.ST、OT、OH、KT、TK、NY、NH、NT、MH、WY
  • 行程:中ノ江駐車場出発3:30―安八IC―恵那峡SA―中津川IC―権兵衛峠駐車場6:35―権兵衛峠登山口6:50―北沢山8:16―経ヶ岳山頂10:25~10:40―2043m地点[三角点](昼食)―北沢山12:44―権兵衛峠登山口14:00―権兵衛峠14:10―権兵衛峠登山口14:21―道の駅賤母―中津川IC―安八IC―中ノ江駐車場18:20
  • 地理院地図2.5万図:宮ノ越


登山道ガイド看板のある登山口からスタート。ここ数日、急に寒さを感じるようになったが、朝7時、1550mの高所からのスタートは特に指先に寒さを感じた。

主に植林されたカラマツの落ち葉で敷き詰められた登山道は足に優しく歩き易い。つづら折りの傾斜地も木杭と丸太で階段で歩き易くしてあり、実によく整備された山だ。

時々ササユリ保護のためロープで囲ってあるのを見かけたが、その他所々登山道に沿ってロープが張ってあり、何かしら粒状のものがが入ったネットが吊るされていた。メンバーが「害獣・害虫・害鳥対策として忌避効果のある乾燥したヒトデを粉にしたものではないか」と教えてくれた。

しばらく進むと資材運搬用のモノレールが現れ、並行して歩いた先には立派な携帯基地局のアンテナ施設があった。

少し登った先「岳見岩」の看板あたりからは、雲に隠れながらも山頂付近が雪化粧した御嶽山を見ることができ、反対側に見える南アルプス(甲斐駒ヶ岳、仙丈岳、鋸岳など)の山々を皆で確認し合った。

そこからは比較的緩やかな上り下りで楽な歩きとなったが、「熊出没注意!」の張り紙あり。張り紙のすぐ上部には、生々しい熊の爪による傷。深く抉られた傷を見て、最近頻発している熊の被害を納得。

1969m北沢山に到着した頃には陽があたり寒さを感じなくなっていた。真っ赤な実をつけたナナカマド、青空に映えるダケカンバの下を秋を感じながら気分爽快の歩き。
登山道の両側3mほどずっとササ刈りしてあり、とても人手の入った山だと実感したが、下山の際ちょうど作業していた男性によると、30人ほどのスタッフがそれぞれのスケジュールで環境整備に従事していて、3~4年このあたりでは熊を目撃していないとのことだった。ササ刈りの効果もあるのだろう。

「コイノコ」と看板あるが意味は不明。目指す経ヶ岳の山頂付近が白く確認できたが、まだまだ先は長そうだ。

岩場展望地経由と迂回路の分岐になったが、往復とも岩場を選択する。岩や地面にはかすかに動きのある?ヤスデを多数見たが冬眠前なのだろうか。調べると、ヤスデは見た目には不快な害虫であるが、落ち葉を分解する役割を担う益虫ともいえるそうだ。

三角点のある2043.3mピークに到着。そこから約40分高度を上げ、経ヶ岳西の肩あたりからはこれまでの紅葉風景と変わってコメツガやシラビソの真っすぐな針葉樹林帯で青々しい。

山頂に近づくにつれてそれらの幹や葉に氷が付いてさらに景色を変えた。途中で山頂付近が白く見えた理由が分かった。

10時25分経ヶ岳に登頂。先ほどの日差しはとっくに無くなり、風もあり寒さが増す山頂。それでも後から何組かが続いて到着され、さすがに人気のある山だ。

集合写真を撮った後、少し下り暖かなところで昼食にしようとのリーダー指示があり、2043m三角点まで折り返し伊那の街並みを見ながら30分ほどの食事タイム。

下りは眼下に広がる紅葉で癒されながらの快適な歩き。日差しが戻って幾分暖かさも感じる。

1884mのピークには雨水が異なる方向に流れる境界を意味する分水嶺の看板。ここは太平洋側と日本海側とを分ける「中央分水嶺」。

昼食後2時間余りで駐車地に到着。そこから「米の道 権兵衛峠ルート」の看板につられて200m程南下してみる。

木曽山脈(中央アルプス)で隔てられた木曽と伊那の物流を活発にするため、江戸時代前半に古畑権兵衛なる運送業者が、両地区に働きかけ峠道を作ったことに因み「権現峠」と名が付けられている。
あわせて農業用の水を確保するために作られた伊那用水路(木曽山用水)も水利権をめぐる調整の歴史があったことを伝える看板があった。

こうした歴史や地理に関する情報を事前にわずかでも頭に入れながら山行に臨むと、一味違った山の印象が残るだろう。

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