大垣山岳協会

激上りと激下り、室生山地・古光山 2024.03.03

古光山

【 月例山行 】 古光山( 952.38m Ⅲ等△ ) 奈良県宇陀郡曽爾村 NT

 当会3月の月例山行はSK.Lの下で奈良県室生山地の古光山で行われた。列島各地は前日まで春の嵐に見舞われたが古光山も陽の当たらぬ場所に薄く雪の化粧を残していた。当日は晴天に恵まれて起伏の激しい岩場の登下降を楽しんだ報告である。

<ルート図>
  • 日程:2024年3月3日(日) 晴れ
  • 参加者:L.SK、OS、GY、ST、TS、NY、NT、MY、MK、MM
  • 行程:駐車地9:03-大峠9:08-南峰9:45-古光山10:11-フカタワ10:51-後古光山11:21-昼食タイム11:30~12:08-長尾峠12:29-駐車地13:19
  • 地理院地図2.5万図:倶留尊山

 大峠まで5分ほど手前の三叉路になった大きな膨らみに駐車し出発した。登山口は太陽光発電施設のフェンスに沿っていた。ゴマ塩状の雪と霜を踏んで階段を登った。

 登山口からいきなり100mの急登はまばらな雪の下に霜柱を発達させており滑って油断がならない。息を切らしてお助けロープを有難く使用させていただいた。

 南西の方向に雪を載せた三角錐の格好いい山が見えるが高見山1249mで関西では樹氷で有名な山だそうだ。一昨日から昨日と岐阜の山は春の嵐で30㎝ほどの降雪が有った。山頂全体が白く見えるは樹氷であろう。

 南峰960mに到着、山頂は西北面が岩場となって樹々が無く展望が確保されていた。住塚山1009m、国見山1016m、屏風岩936m、兜岳920m、鎧岳894mの約1500万年前の火山活動で生まれた宇陀北部の山々が見渡せた。

 屏風岩は幅2㎞、高さ200m柱状節理の岩壁だそうで兜岳、鎧岳と合わせて曽爾三山といわれ国指定の天然記念物だそうである。

 南峰からは東西ともに切れ落ちた細い尾根を行く、岩場にはロープが固定されているので離さねば大丈夫である。

 長い間の風雨で用土が流されて岩と木の根がむき出しで有る。それが適当に手掛かりや足場を提供してくれる。日陰は薄い雪と霜柱が残って凍結しており油断は出来ない。

 岩場を終えて緩やかな尾根になると楽に歩けることが嬉しい。もうすぐ古光山山頂に着く予感がした。

 古光山山頂到着、広くない山頂は北に緩やかに尾根が延びているがルートではないようで東の急斜面を下るようだ。取り敢えず集合写真を撮って小休止した。周囲は木立で展望が利かないのでランチタイムは後古光山でとることにした。

<点名・古光山(Ⅲ等三角点)>

 フカタワの鞍部まで200mの怖いほどの激下りとなった。岩や腐葉土に雪が付着して足元が悪くお助けロープを有難く使わせていただいた。おっかなくてビビって下る。

 古光山は企画委員の提案で有るが小生は勿論知らない山、採用にあたりネットで一応確認したがハイキングコースと判断したのは誤りだった。ミニの妙義山を思い出させた。

 約200mの激下りでフカタワの鞍部につきホッと一息だが寒くなって長居は無用。古光山は関西百名山に指定されているとかで案内板は多かった。

 激下りの後は150mの激上りで後古光山を目指す。登りも下りもロープに助けられた。登山者が多いからであろうか浮石は全くと言っていいほど見あたらなかった。

 ヤレヤレ傾斜が落ちて両手を自由に使えることを喜ぶ。もう急な登りは無いと聞きホッとする。

 振り返ると登って来た南から続く古光山の稜線とフカタワへの激下りが壁のような尾根で見えていた。あそこを下って来たのだ。

 後古光山の山頂は冷たい風が吹き抜けて寒くランチタイムには不適で陽当たりが良く風が当たらぬ場所を求めて早々に立ち去った。

 此処の下りも又、古光山の下りに比較すれば傾斜はましだが足元が凍っており緊張の糸は緩められない。ランチタイムの場所を捜してドンドン下った。

 風が避けられて日当たりの良い絶好の休憩場所が見つかって春の陽光の中で40分のおしゃべりランチタイムを過ごした。昼食を終えると亀山を正面に見て笹原の尾根を歩いた。

 尾根歩きを終えると杉の植林帯の急斜面を長尾峠へ向けて長い木製階段を根気よく下った。

 長尾峠からはほとんど車の通らない道路を春の陽射しを浴びてのんびりおしゃべりに花を咲かせ駐車地を目指した。振り返ると後古光山のピラミダルな山容が格好良かった。この後、みつえ温泉・姫石の湯でアカを流した。Sリーダー参加者の皆様お疲れさま。完


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