大垣山岳協会

下呂御前山(空谷山) 2023.12.17

下呂御前山(空谷山)

月報「わっぱ」 2024年1月(No.506)

【 一般山行 】 下呂御前山(空谷山) ( 1412.0m Ⅲ△ ) ST

  • 日程:2023年12月17日(日)(曇り時々雪)
  • 参加者:L.SM、ST、MY、YC
  • 行程:中之江駐車場6:00=道の駅ロック・ガーデンひちそう7:00=下呂大洞地区駐車地8:30-下呂御前山登山口8:40-五合目9:30-八合目(遥拝所跡)10:50-高岩権現11:15-下呂御前山11:25~12:00-駐車地13:55=中之江駐車場16:00(解散)
  • 地理院地図2.5万図:宮地(飯田10-3)、湯屋(同9-4)[北緯35°50′/東経137°17′]

 「空谷山は下呂御前山と呼ばれ、御嶽信仰の山として盛んに登られた歴史があるが、今はその面影は無い。タカの仲間のハチクマやサシバは渡り鳥で、春に日本で子育てをして、九月中旬から十月上旬にかけて南国を目指して飛び立つタカの渡りの季節となる。下呂御前山は渡りのルートの真下にあたり、多いときには一日に四千羽ものタカの渡りが見られたこともある。」(下呂市ホームページより引用)

 当初16日の山行予定だったが、悪天候のため17日に変更。参加者も4名に減ってしまったのは残念だった。

 標高680mの駐車地より登山開始、1412mの山頂を目指す。標高差で50m程登ると立派な案内板とともに登山口の看板がある。ここから本格的な登山道と思いきや、まだまだ作業道が続いていた。作業道をショートカットするSMリーダーに続く。失礼ながら足どりはとても軽やかで御年〇〇歳とは思えない。私もその年になってできるであろうか。

 またこの辺りは新たな作業道ができており、国土地理院地図には反映していなかった。迷うことは無いと思うが注意が必要だ。この時天候は曇りではあったが、まだ御嶽山が望めたらと思っていた。

 標高も800mを超え、林道歩きから本格的な登山道へと入る。周りは相変わらずヒノキの植林地帯だが、下枝が刈られしっかりと管理されていた。日本の林業もまだまだ生きている。

 登山開始から1時間、標高880mの五合目に到着。ここで最初の休憩をとる。小雪が舞う中、順調に高度を稼ぐ。それにしても皆さん足が速い。私が一番若かったのだが、ついていくのに苦労する。

 9時50分、ちょうど1000m地点の六合目に到着した。この辺りは赤松、クヌギ等の雑木林となっていた。私は木や花の知識に乏しく、あまり何の木なのかわからない。何かすごく勿体ない気がしてきた。

 しばらく登ると1080m地点で、トラックも通れる立派な林道にでる。この林道をほぼ横断するように登山道は続く。なんと此処には「熊の生息地。入山される場合は、十分注意しましょう」の看板があった。とにもかくにも熊の皆様には全員冬眠していてほしいものだ。

 10時20分、標高1140mの七合目到着。ここを超えるといよいよ急登となる。つづら折りの登山道が山頂稜線まで続く。この辺りから寒さを感じるようになってきた。確実に氷点下だ。

 10時50分、山頂稜線に出ると同時に標高1250mの八合目遥拝所跡に到着。ちょっとした広場になっており、何か建物が建っていたものと思われる。御岳教で賑わったであろういにしえの面影は、今はもうない。母方の祖父が御岳教信者で、子供の頃いろいろと御祈祷してくれた事を思い出した。

 ここからはほぼ直線の登山道だ。先は見通せるのだが、中々そこに到達しない。かえって辛い。個人の感想ではあるが、登山はあまり先が見通せないほうが良い。

 11時5分、1315m九合目。特に何もない。

 11時15分高岩権現に到着。ちょっとした岩峰の上に小さな祠が建てられ、周りには真新しいのぼりがたてられていた。地元の人にしっかりと管理されているのであろう。

 11時25分小雪が舞う中、標高1412mの山頂に到着。やはり御嶽は全く見えない。御嶽が見えるであろう方角をバックに、見えている気分で記念写真を撮る。残念。氷点下で風があるととてもゆっくり食事をとる気にはなれない。山頂から少し下り、風のないところを探して昼食をとった。

下呂御前山頂上で。御嶽山は雲の中

 下山途中、登りで気になっていた水場に寄った。人工的な石垣など建物が建っていたような痕跡があった。昔は休息所でもあったのだろうか。13時54分駐車地に下山した。
天候はいまいちであったが、姿の見えぬ御嶽山に思いを馳せながらの楽しい山行だった。

<ルート図>

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