大垣山岳協会

意外や花の名山・大笠山 2021.05.30

大笠山

【一般山行】 大笠山 ( 1822m Ⅰ等三角点 ) 丹生 統司

 大垣からは遠く加賀・越中境界の豪雪地大笠山、尾根は雪解けが進み頭上や足元にやっと訪れた春を待ちかねたように花々が咲き誇っていた。標高差1240mほどの急な斜面の登行は辛かったが花々の競演はしばし疲れを忘れさせてくれた。

日程:2021年5月30日(日) 曇り時々晴れ
参加者:L.丹生統、大谷早、奥田恭、小栗敦、後藤正、清水克、杉本眞、竹森せ、中田英、藤野一、宮澤健、山本知、吉田千
行程:桂橋登山口5:30-前笈8:10-奈良岳分岐10:25-大笠山10:35~11:25-桂橋登山口15:25
地理院地図 2.5万図:中宮温泉

 大笠山は大垣からは遠く標高差も1200mを越える、それなりに覚悟せねば登れない。実は前夜の29日(土)に県境の白川村の“とある場所”まで来て前夜泊した。コロナ禍も有ってテントはソロにしたが全員テント設営、撤収ともテキパキで素晴らしかった。

 5月30日5時30分、大畠谷に架かる吊り橋を渡ると梯子と鎖が連続して尾根上に導いた。

 これから向かうフカバラ尾根の先に点名・前笈が見えているが遥か高く遠くに感じた。

 大畠谷の奥に加・越の県境稜線と思われる高峰が見える、一番左が奈良岳なのだろうか?

 フカバラ尾根の名物天然大ヒノキ、虚に入ってもらって大きさを表現したがデカかった。

 南に雪を乗せた笈ヶ岳へ延びる飛越の県境稜線が見えて来た。右は仙人窟岳だろうか。

 春を告げるタムシバの多い尾根で有った。コシアブラは収穫適期で帰りの楽しみとした。

 カタクリも多かった。登山道の両脇に咲き誇る可憐な花は疲れを癒すに充分すぎた。

 石楠花

 一際朱色の花びらが目を引いた。山ツツジの変種だろうか三つ葉ツツジではなかった。

 ハルリンドウだろうか、可愛い花を踏まぬように注意した。

 ツバメオモトも登山道脇に多かった。その他に見た花、チゴユリ、ユキザサ、エンレイソウ、ツクバネソウ、ショウジョウバカマ、ヤマザクラ、イワウチワ、イワカガミ、マイヅルソウ、ヒメイチゲ、実に多くの植物で花の名山と感じた。

 点名・前笈(まえおいづる)1522m三等三角点標石。明治39年の埋標以来の風雪で石肌がザラザラに荒れていたが欠けもなかった。

 山毛欅の樹間にこれから向かう大笠山の全容を見ることが出来た。雪がたっぷりありそう。

 アカモノ(1552m)へ急斜面を登る我が会のメンバーたち(清水克撮影)

 アカモノの頭1522mから見上げる正面に大笠山が谷に雪を残して南北に裾野を広げていた。只々雄大さに感動して見とれる仲間達。

 南に目を転じると仙人窟から笈ヶ岳の県境稜線もこれまた目が釘付けになる景色で有った。つい一ヶ月のゴールデンウィークは笈ヶ岳山頂からこちら、大笠山を眺めた。

 アカモノの頭から何度かアップダウンを繰り返す、行く手にブナの古木に芽吹いたばかりの新芽が陽を受けて萌黄色に輝いて眩しかった。

 旧避難小屋跡に到着、雪解け後に栄養満点のふくよかなフキノトウが幾つか芽を出していた。これも帰りの楽しみ。

 小屋跡からは急斜面につけられた木段の行進となった。この階段が老人には辛い、一段一段が遠く太ももにググッと負担がかかる「ヨイショ」の掛け声を発して気合を入れた。

大笠山がグ~ンと近くなったが雲が垂れこめて風が冷たく感じる。山頂は寒そうだ。

 笈ヶ岳からの県境稜線が近くなって来たが低い雲に三方崩山が霞み空模様が心配となった。

 奈良岳へ続く県境稜線分岐へ到着。嘗てフカバラ尾根に登山道が開かれる以前はブナオ峠からの道しかなく大笠山は奥深い山であったそうだ。

 奈良岳分岐を過ぎると林に囲まれて避難小屋が有り、笹原の県境稜線を更に南へ、大笠山頂が見えると足取りが軽くなった。

 Ⅰ等三角点、点名・大笠山。明治28年7月16日埋標、126年間の風雪で花崗岩の肌は荒れてカビを纏い古さを強調しているようだった。一辺18㎝の標石は風格を感じさせ僅かな欠けもなく大きく感じた。石頭を右手で撫でて手垢を残した。

 山頂からは笈ヶ岳や猿ヶ馬場山、三ヶ辻山、人形山、奈良岳等近場の山々と金沢や小松の市街地が眺められた。残念だが北アルプスは低い雲が邪魔をして見ることが出来なかった。

 帰りの楽しみは登りで見つけておいたコシアブラの収穫である。各人山の旬のお土産で料理に腕を振るい家庭円満、また次の山にも大手を振って行きましょう。完

ルート図


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