大垣山岳協会

ブナの美林・岩籠山 2021.03.20

岩籠山

【一般山行】 岩籠山 ( 765m Ⅲ△ ) 丹生 統司

 当会3月の一般山行は小倉幹雄リーダーの下で福井県敦賀市の岩籠山で15名の参加で行われた。岩籠山は野坂岳・西方ヶ岳と合わせて敦賀三山と呼ばれ北陸地方人気の山である。

<ルート図>
  • 日程:2021年3月20日(土)晴れ
  • 参加者:L.小倉幹、SL.藤井利、阿部育、安藤正、奥田恭、加藤美、河口加、桐山美、田中恵、名和妙 成瀬八、丹生統、藤井真、藤野一、宮澤健
  • 行程:駄口登山口8:35-崩壊地10:20-岩籠山頂11:10~55-駄口登山口13:45
  • 地理院地図 2.5万図:駄口

 ルートは国道161号沿いの駄口登山口、「ドラブインしのはら」の国道東側に登山者用に立派な駐車場が設けられていた。

 登山口から数分で薄紫色のショウジョウバカマを見つけた。さらに進むとバイカオウレンの小さく可憐な白花もあった。

 登山口から急な斜面を息を切らせて15分、尾根に出ると照葉樹の森となった。幹肌の荒れた大きな樫の木があった。

 照葉樹に混じって赤松も有った。標高500m辺りの尾根までは常緑樹が多い。

 標高450m辺りにある岩場。退屈な尾根歩きに変化をもたらしてくれた。

 標高550m辺りでマンサクの花を見つけた。やがて雪が出てくると登山道がぬかるみ、汚れを気にした。スパッツをしていない方は踏み抜きに注意して慎重になった。

 ルートは677mピーク手前で北に90度方向を変えて崩壊地のコルへ向かい下降を始めた。やがて笹床の斜面にブナの林が広がった。真っ直ぐ伸びたブナの肌が艶やかで最初の幹の分岐が高く美人モデルの脚線美を連想させた。奥美濃でよく見る幹岐れが地上から早くて千手観音のように八方に枝を広げてよじらせたブナとは趣が全然違った。

 やっと奥美濃風のブナを2本見つけたが他に見当たらない。雪質や降雪量の違いだろうか。

 花崗岩の巨石が点在するインディアン平原に出た。強烈な風が笹原を波打たせていた。

 点名「嵐山」(Ⅲ等三角点)の名が示すように山頂は強烈な風が吹き抜けていた。

 撮影中も風が強く油断すると帽子が飛ばされた。昼食場所は各々風を避けて散らばった。

 この日は午後から雨予報で有ったがリーダー他全員の心掛けよろしく青空の下で山行が出来た。遠く東に岐福県境稜線の山々がまだ多量の雪を残していた。北には敦賀の青い海が広がっていた。昼食休憩を終えると12時前に風に追い立てられて山頂を後にした。完


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