大垣山岳協会

富士写ヶ岳、火燈山 2017.05.14

富士写ヶ岳

月報「わっぱ」 2017年6月(No.427)

【 月例山行 】 富士写ヶ岳ふじしゃがたけ( 942m Ⅰ△ )、火燈山ひともしやま( 803m △なし ) 成瀬 徳幸

  • 日程:2017年5月14日(日)
  • 参加者:L.大橋辰、丹生統、藤井利、後藤友、竹森せ、藤井真、大塚花、阿部育、柴田悦、岡本雅、越智洋、河口加、大谷早、成瀬徳
  • 行程:大垣6:00=北陸道・福井北IC=国道364号=大内谷登山口8:30-富士写ヶ岳10:25-小倉谷山12:25-火燈山12:40~13:30-大内谷登山口14:45=福井北IC=大垣17:00
  • 地理院地図 2.5万図:越前中川、丸岡

 福井県坂井市丸岡町の大内谷登山口から目指すは富士写ヶ岳。そこから日本山岳会石川支部が中心となって2010(平成22)年に整備した不惑新道で火燈山に至り、火燈古道を通り出発点に戻る約9kmの時計回りコース。この時期、シャクナゲの花で名高い山稜歩きである。

 林道から登山道に入るといきなりの急登。加えて前日の雨で赤土混じりの登山道は非常に滑りやすくて難儀する。風が通らない蒸し暑さで大汗びっしょり。フォフォというツツドリの鳴き声を聞く。1時間ほどで少し緩くなり、標高800m付近からシャクナゲが現れるが、色があせている。きれいな花を見つけるとみんな一斉にカメラに収める。

 富士写ヶ岳頂上は多くの登山者で賑わっていた。不惑新道に入ると200m程の降下が待っている。頂上直下につぼみが深紅のシャクナゲがあり、このあたりではまだ最盛期。ブナの新緑がまぶしいのどかな道は滑りやすい急な道へと変わる。何人かがスリップし、おしりにありがたくない勲章をつける。随所にあるフィックスロープは随分助かる。

 最低鞍部を過ぎ急登。途中で逆時計周りの登山者に何人も会う。小倉谷山(910.6m Ⅲ△)で登りは終わり、火燈山がすぐそこに見える。

 火燈山頂上から大内までの道は火燈古道と名付けられている。緩い下りだが、ときどき滑りやすいところもある。高圧線鉄塔を過ぎ、大内峠に降り立つ。一体のお地蔵さんが迎えてくれた。大内は越前から加賀への玄関口だった。重要な峠だったのだろう。火燈山山頂からは北に富士写ヶ岳(写真=左奥)と小倉谷山への稜線が見える。

富士写ヶ岳(左奥)

 ここで待ちに待った昼飯。女性陣が用意の料理のお裾分けをいただきながら、のどを潤す。隣の小倉谷山より100m余も低い火燈山がより有名なのは、なぜだろう。調べると昔、麓にある豊原寺の行者たちが護摩を炊いた、一向一揆の宗徒がのろしをあげた、宗徒が山中に逃れ寺坊を開きそこに通う人の灯りを見た、などの諸説があるらしい。
           
 強力なリーダーのもと、結構速いペースであったが、脱落者もなく、充実した山行であった。

<ルート図>

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