月報「わっぱ」 2016年11月(No.420)
【 週日山行 】 越知山 ( 612.8m Ⅲ△ ) 服部 功
- 日程:2016年10月6日(木)
- 参加者:L.小倉繁、竹森せ、岡田裕、桐山美、岩田嘉、加藤冨、林旬子、大谷早、服部功
- 行程:大垣6:30=北陸道鯖江IC=国道417号=小川集落駐車場=行者コース登山口9:20-林道合流9:50-木の実谷林道分岐10:35-独鈷水10:45-越知神社本社11:40-越知山山頂11:50~12:30-独鈷水13:20-駐車場14:30=大垣17:10
- 地理院地図 2.5万図:織田・越前蒲生
今夏、日本三大霊山の一つ、白山に登った。その時、白山を開山した泰澄大師が幼少の頃、修行して霊験を得たとされる越知山のことを知り、登ってみたい山となった。車は時折小雨がふる中を進んだ。福井に入り国道の前方に見えるカーブを曲がり終えると突然目の前に輝かしい虹の架け橋が現われる。好天の兆しにほっとする。
登山口からスギと竹の林の中を登る。登山道には前夜北陸沖の日本海を北上した台風18号の風雨の影響で、小枝や葉っぱがたくさん落ちていた。やがて、南側から上がる林道に出合う。ここで15段の鉄梯子を登って進む古道が分岐しているが、我らは林道を行く。間もなく登山道に復帰。あとはブナやナラが繁る長い尾根筋をたどる。
「独鈷水」の看板があった。泰澄が独鈷で岩壁を突くと吹き出したという湧水。ここから少し下がった所だという。諸病治癒の効能があるとされ、近隣の人びとが汲みにくるらしい。尾根道は赤土の上に濡れた腐葉土が重なり、木の根も多く登山道は滑りやすくて気が抜けない。ズボンを泥だらけにしながら展望コースに入ると、沿道には赤、白、茶色、紫色などのキノコが目を楽しませてくれる。今年は豊作らしいが、選別の目は持たず、手を出せないのが辛い。
野鳥の声は一向に聞けないが、シカのさわやかな声が遠くから聞こえてくる。やがて、北尾根沿いの越知神社の境内に入り、室堂、大師堂、千体地蔵などの堂宇が樹間に現われる。そして、奧ノ院がある越知山山頂に達した。狭い山頂で我らだけの昼休みをしていると、ゴザを持った老年男性2人がやってきた。尋ねると、詩吟の練習に来たという。室堂までは福井市尼谷町から車で来られるのだ。リーダーが一曲お願いすると、求めに応じて朗々と謡ってくれた。万雷の拍手を送った。
下山途中、独鈷水で登る途中寄れなかった水場まで降り、冷えた水を腹一杯飲んだ。なにか、健康に自信が湧いたように思えた。
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