大垣山岳協会

真富士山 2014.11.05

真富士山

月報「わっぱ」 2014年12月(No.397)

【 週日山行 】 真富士山 ( 1401.7m Ⅱ△ ) 小倉 繁雄

  • 日程:2014年11月5日(水)
  • 参加者:L.小倉繁、他3名
  • 行程:大垣4:30=新東名・新静岡IC=県道29号平野集落=平野林道=登山口駐車場(約750m)8:45~9:00-ヲイ平10:00-真富士神社奧ノ院-第一真富士山11:00~10-真富士峠-第二真富士山12:00~13:15-真富士峠-ヲイ平14:00-登山口15:00=新静岡IC=大垣20:00
  • 地理院地図 2.5万図:駿河落合・和田島

 真富士山(まふじやま)は静岡市の郊外から安倍川の左岸に延びる長い尾根(安倍東山稜)上にある。富士山の絶好の展望台として知られ、市街から近いこともあり、四季を通じてにぎわう山と聞く。この7月に山行を計画したが、台風接近のため、中止している。

 暗い大垣から静岡市に入ると青空が広がり、「楽しい山行」を予感できる。歴史的古民家が残る平野集落から6.5kmほど林道を上がる。

 「クマ出没注意」の看板と石の観音像のある登山口からヒノキ林の中の急登が続く。平らな樹林が広がるヲイ平で、主稜線に直接出る登山道を左に分けて、山腹をトラバース。尾根に出てから西に少し下りると真富士神社奧ノ院だ。黄葉の樹林がきらめく谷間の奧に富士山が浮かんでいた(写真①)。林の中に背丈ほどの小振りの祠がひっそり鎮座していた。尾根に戻り、ひと登りすると第一真富士山。展望が一気に開けて北東の空の下に富士山が現われた。

 主稜線を北に緩やかに下り始めると木々の枝越しに第二真富士山の頂上部が見える。真富士峠を過ぎてロープを張った岩場を急登する。尾根は狭いが平坦となり、第二真富士山に着いた。

 雄大な富士山には雪を被った銀嶺の姿を期待したが、白い衣装はまったくなかった。いったん積もった雪は近日の暖かさで溶けたようだ。富士山から南に延びる尾根には御前山、位牌山、愛宕山が続いていた。南の眼前には駿河湾、その先には伊豆半島の西海岸が横たわっていた。草原に腰を下ろし、恵みの視界を楽しみながら昼休み。

 二つの真富士山の山頂には石の観音様が立っていた。ある郷土史家のHP文書によると、平野地区の少林院の第1番を初めとする「真富士33観音」だという。第一真富士山に31番、第二真富士山にあるのは32番観音。昭和30年代に登山の道しるべとして設置されたという。

 それ以前からあったかは不明だが、岐阜・加子母の御嶽山登拝古道の33観音と同じように、山岳信仰に因んだものだろう。ただ、観音さまの番号はいずれも気がつかず、読み取れなかった。

 下山では、尾根を戻り真富士峠からヲイ平に出る道に入り、急降下してヲイ平経由で登山口まで戻った。

<ルート図>

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