大垣山岳協会

森の放つ香りに満たされた出来山 2018.09.02

出来山

【月例山行】 出来山( 1052.7m Ⅰ△ )  清水友子

  • 日程:2018年9月2日(日)
  • 参加者:L.藤井利、SL.衣斐剛 他16名
  • 行程:岐建荒尾駐車場6:00=東名名古屋IC=猿投グリーンロード=R153号=足助=県道33号=段戸湖駐車場8:35-牛渡橋9:30-出来山10:05~10:15-(藪コース)-休憩10:35~11:15-牛渡橋11:30-段戸湖駐車場12:10=岐建荒尾駐車場14:45
    地理院地図 2.5万図:寧比曽岳(豊橋10-1)

 今年は異常に暑い。低山でも何処か涼しい山に行きたいと思っていたら、わっぱ8月号に原生林と森林浴を楽しめる山行案内が載っていたのですぐに申し込んだ。この山は北設楽郡設楽町と旧東加茂郡足助町の堺に位置しており、山の由来の「出来」は金が出るという意味らしい。私は趣味で鉱物採集をしていたせいもあり興味津々だ。

 今日は台風の影響で今にも雨が降りそうな天気であるが、段戸湖の駐車場から湖畔に沿って進む。湖を眺めると釣り人が腰までつかり魚を釣っている。釣り人に聞くとここではニジマスが放流されているそうだ。その先にゲートがありゲートの手前左には裏谷原生林の入口が見える。まっすぐ椹尾林道を歩いて行くと五六橋がありそのまま分水林道を進む。林道の両側を眺めると緑一色の巨木のトンネルの緩やかな登りを歩く。時折秋を思わせる涼しい風が吹き気持ちがいい。少し行くと東海自然歩道の標識が出てきて、右に寧比曾岳登山口があった。この山は天気が良いと富士山の頭だけ拝むことができる。

 今回は牛渡橋を渡らずそのまま西へ直進して牛渡林道を歩き山頂をめざす。原生林の木の種類は多すぎて樹木の名前は分からないがブナやカエデの仲間、石楠花、ホウバ、赤松、モミ、アカシデなどが多く見られる。深い森の中では日々の酷暑もすっかり忘れていた。緩やかな登りを進むと1時間半余りで頂上に着く。頂上部はかなり広くアンテナ施設のフェンスで囲まれていて、この東側に一辺が18㎝の一等三角点があった。ここで山頂万歳と叫び喜びを皆と分かち合う。

 三角点踏査のリーダーである藤井さんから、三角点に着いたら周囲をきれいにして写真を撮ってくるようにと掃除の仕方の説明をうける。

 山頂到着はまだ10時5分と早く、山頂から藪漕ぎコースを下ることになった。地図には登山道が有るのだが、枯れた背丈以上の笹藪が続き藪を払いのけて進む。20分も歩かずに林道に出た。昼食には少し早いが、雨の心配もあるのでここで食事をとる。参加者はそれぞれに今年の夏の思い出に残った山の話に花が咲く。昼食を終え牛渡橋を渡り、この先にある段戸裏谷原生遊歩道を歩くか話し合っている時に雨が降ってきたので、このまま林道を戻ることにした。段戸湖駐車場に着いた時、釣り人が25㎝もあろうかとおもわれる大きなニジマスを2匹披露してくれた。あまりにも大きいのでびっくり。

 天気は今一つだったが、森林の香りを胸一杯に満喫できて素晴らしい一日でした。

<ルート図>

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