大垣山岳協会

残雪に苦しんだ至仏山 2017.07.04

至仏山

至仏山 (2228.0mⅡ△)[至仏山] 清水友子

  • 日程:2017年7月4日(火)
  • 参加者:清水友 他2名
  • 行程:鳩待峠7:30-山の鼻8:32=8:45-1800m地点10:23-高天原11:34-雪渓11:48-至仏山頂12:10=12:40-小至仏山13:18-オヤマ沢田代分岐14:00-鳩待峠15:18

 至仏山は、尾瀬ヶ原とその先に見える燧ヶ岳の展望さらには蛇紋岩地形に特有の高山植物が楽しめ、さらには日本百名山であることから従来から登りたかった山である。ただし、至仏山は植物保護の為、残雪期は入山禁止で7月1日から入山できる山だ。私たちは、梅雨真っただ中でも天気が良さそうな日を選び、至仏山へ向かった。前夜沼田市の近くの道の駅”川場田園プラザ”で車中泊し朝早く出発した。天気予報では晴れるはずであったが、山の中に入るにつれて天候が悪くなってきた。戸倉に着いた時には青空も見え天気が良くなると期待したが、鳩待峠へ着いたとたん大雨となり、バスで一緒だった他の登山者と共に峠の土産物屋さんで足止めを食らった。暫く待つうちに雨が上ったので、山の鼻に向かって歩き始めた。

 山の鼻に着いた時には時折雨がぱらついたが、歩くにはそれほど問題が無いので登山届を出して至仏山頂に向けて歩き始めた。最初こそ尾瀬湿原の平坦地で高山植物を見ながら歩けたが、すぐに水の流れる急坂が始まり、滑らないように慎重にゆっくり登った。この道は、蛇紋岩が露出しており、大変滑りやすく、過去に何人もが足を滑らせたことから、下りは禁止になった。登山者は少なく、若い二人連れともう一人、標高1800m辺りで若い女性に追い越された。その時その女性に「アイゼンは持っていますね。」と確認されたが、アイゼン無しでも大丈夫だろうとそのまま登った。(この女性は尾瀬ビジターセンターの職員であり、途中で追い越した。)

 2100mの高天原を超えた辺りで5人ぐらいの登山者が下山してきた。すれ違う時に「私たちはアイゼンを持っていなかったので、後10mほどの雪渓が歩けませんでした。持っていないのなら引き返したほうが良い。」と言われたが、とりあえず雪渓まで行こうとそのまま登った。

 着いた時、雪渓はガスに覆われ登山道がはっきりしなかった、山頂までの標高差は残り50mほどなのでそのまま慎重に山頂方向に歩き始めた。その時、先ほどのビジターセンターの職員から「登山道は雪渓を横切る方向であそこにマークが有るでしょう」と教えられ、本当に助かった。そのまま一緒に雪渓を越え、無事に山頂に着いた。

 山頂では尾瀬ヶ原からの登山者は少なかったが、鳩待峠から直接登ってきた登山者で賑わっていた。尾瀬ヶ原はあたりを包むガスのせいであまりはっきりとは見えなかった。昼食をとっている時、鳩待峠からの団体の登山者がアイゼンを着けて登ってきた。

 昼食後鳩待峠に向かって下り始め、小至仏山に向かう途中、赤茶けた大岩があちこちに散在しているために地図では20分のところ、40分もかかってしまった。尾瀬ヶ原から眺めるとなだらかな山容だがここは、別世界な所だ。岩の間には至仏山と谷川岳の蛇紋岩地にしか自生しないホソバヒナウスユキソウ(写真)やチングルマのお花畑が広がっていた。

 小至仏山を越えるとハクサンコザクラやこれも固有種のシブツオウレン(写真)が咲いていた。シブツオウレンは希少種だそうだ。

 この間も20分となっていたが、ここも岩や石、急勾配、残雪があり歩きにくく、休憩を含め40分もかかってしまった。小至仏山を超えた辺りから尾瀬ヶ原が少しずつはっきり見えるようになってきた。

 さらに小至仏山からオヤマ沢田代まで少し雪渓があり、標高1900mの地点でも登山道には残雪があった。時折見える尾瀬ヶ原を見ながら樹林帯の中を鳩待峠まで下りた。夏とはいえ、この時期の高山へは軽アイゼンは必携であり、登山道の見えない雪渓を歩くときはルートを慎重に見定めなければならないという反省しきりの登山であった。

コメント