大垣山岳協会

御在所山ヴィア・フェラータ登攀 2025.06.01

御在所岳

【 一般山行 】 御在所山ヴィア・フェラータ登攀 SK

<ルート図>
  • 日程:2025年6月1日(日) 曇時々晴 強風
  • 参加者:L.SD、SL.SM、IK、ST、SK、NH、TK、YT
  • 行程:関ヶ原小学校前(集合)5:00=御在所山裏道駐車場(駐車)6:20-藤内小屋6:45-ヴィアフェラータへの分岐7:20-ヴィアフェラータ取付7:40-中道登山道出合9:15-7合目9:20~9:35-立岩分岐9:50-藤内小屋10:35~10:45-駐車場11:15=(ランチ後クライミング訓練)
  • 地理院地図2.5万図:御在所山

 今シーズンの岩登り講習は、4月20日に芥見権現山で1回目を行い、5月25日に2回目を計画したが雨のため自主参加にてクライミングジムで訓練を行った。そして、6月1日は、いよいよ講習の成果を試すため、鈴鹿御在所山のヴィア・フェラータに挑んだ。

 ヴィア・フェラータ(Via Ferrata)とは、イタリア語で「鉄の道」という意味で、岩肌に沿って打ち込まれたケーブルや、はしごや橋などを装備した山岳ルートのことを言う。

 このようなルート設定によって、一般登山としては行き難い岩壁へのアクセスが可能になるもので、イタリアをはじめヨーロッパを中心に、世界中に300以上あるそう。

 しかし、日本では、御在所山のみに設定されているのだという。
参加メンバー8名のうちリーダー、サブリーダーはじめ4名はクライミングの熟達者、残る私を含め4名は初級で、ヴィアフェラータ初挑戦である。

 6:20 鈴鹿スカイラインの蒼滝トンネル出口の駐車場を出発、蒼滝大橋たもとから、御在所裏道登山道に入る。天候はまずまずだが、かなり強い風が吹き、ときどき霧雨が混じる。初級者でも大丈夫か心配もあるけれど、ワクワクの方が大きい。

 中道登山道は、5月24日の雨でのおばれ岩(負れ岩)が傾き、登山禁止となっているとの情報があったが、裏道は問題なかった。

 6:45 藤内小屋にて小休止。その先の、ウサギの耳という大岩のところで、裏道は沢をまたぐが、反対の中尾根の方の踏み跡に入っていく。

 7:40 ヴィアフェラータの取り付きに出る。岩には通称「ホチキス」という、鉄の足がかりが岩に打ち付けてある。

 今回は参加者が8名と多めなので、3つのグループに分け、グループ完結式で登っていく。

 最初のホチキスは小ぶりで、ここにカラビナを掛けて安全確保しながら登る。

 ワイヤーも取り付けられていて、確かに「鉄の道」らしく整備がされている。

 狭い岩の間を抜けた直後、岩をへつらなくてはいけないのだけれど、岩の間から頭を出したとたん強風が吹き荒れ、岩から身を乗り出すのにエイッと勇気がいる。

 へつる部分には、ワイヤーが張られ、ここにカラビナを掛け、安全確保していく。

 しかし、岩角を巻く部分で、いったんワイヤーが途切れる。安全確保なしで強風下の体重移動が必要になるところで、一番緊張した。

 岩の間を足掛かりを探りつつ、よじ登る。このあたり、伊木山での登攀訓練が活きるところ。

 谷の向こうに伊勢湾が見える。ただし風がゴウゴウいって、デジカメのレンズが濡れてしまった。

 大きな岩の上を、ワイヤーをたどりながら乗り越していく部分は、好天時なら特に難しくはないのだろうけれど、強風で体があおられるので、カラビナを掛けかえる時など、慎重を期していく。

 そして、最後にヴィアフェラータで最も長い岩壁が待っている。

 リーダーのSさんがリードで登り、ロープを下ろしてくれたので、これにお借りしたアッセンダー(登高器)を付け、登っていく。

 9:20 中道登山道の7合目直下にポンと出る。やりました。

 ヴィアフェラータ、登る前は不安だったけれど、さすが「鉄の道」、今日のような強風の日でも、基本に忠実に登攀用具を使い、体重移動や足の掛け方など基本に忠実に登攀すれば、何とか登りきることができた。

 4名のベテランに導かれ、ヴィアフェラータ初体験の4名は達成感にひたる。

 下りは、中道の途中から9:50 立岩への分岐に入り、10:30 藤内小屋に出る。

 裏道を戻り、11:15 駐車地へ。お疲れさま。リーダーSさんはじめリードしてくださった皆さんありがとうございました。

 帰路、皆でランチを食べ、これで解散かなと思ったら、まだやるよ!と、午後はクライミングジム「ひょうたん島」へ。

 やっぱりそのくらいのやる気がないと、上達しないってことですね。がんばります。

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