大垣山岳協会

メジャールート?天狗山北東尾根 2025.02.16

天狗山

【 個人山行 】 奥美濃 揖斐・天狗山( 1049.1m Ⅲ△ ) HT

  • 日程:2025年2月16日(日) 天候 曇り時々晴れ
  • 参加者:L.HT(テレマークスキー)、HM(スノーシュー)
  • 行程:R417駐車地6:45-送電線鉄塔7:20-ジャンクションP9:45-天狗山10:25~11:10-駐車地13:10
  • 地理院地図 2.5万図:美濃広瀬

天狗山北東尾根は好きな尾根だ。
揖斐川の上流側から見た時の伸びやかな姿が美しい。
いつか登ってみたいと取り付いたのは14年前。
送電鉄塔などという無粋な建造物がまだない頃だった。
その時はアルペンスキー。
2度目は3年前、テレマークで訪れた。
取り付きの雪が少なく苦労した。
しかし山頂付近はいい雪で気持ちいいスキーができた。

今シーズンは近年稀に見る降雪がこの地域にもあった。
それを当てにして3度目の挑戦に訪れた。
取り付き付近はこの一週間の雪で積雪を増やしていた。
ただしここ3日ばかり高温が続いて雪はやや腐り気味のよう。
駐車地の向かいに見守るお地蔵様に手を合わせて出発。
安全な山行ができますように。

取り付きの階段は完全に雪に隠れていた。
スキーを担いでひと登り。
柵を越えたところからシール歩行を始めた。

尾根取り付き付近の雪はやはり腐り気味でグサグサだった。
スキーではあまり影響ないがスノーシューの方は急斜面を直登しようとするとズルッと滑って登りにくそう。

ひと登りして尾根上に出ると踏み跡があった。
昨日のものではないようだがしっかりしている。
こんな踏み跡が残っていようとは思わなかった。

穏やかな尾根を進んで送電線鉄塔にでる。
付近の藪が以前より育ったような気がする。

鉄塔を過ぎてからの細い尾根が前はきつかった。
しかし今回は雪が豊富でスキーでもそれほど苦労せず進めた。

藪のやや濃い急斜面を登りきると雑木林の穏やかな尾根になる。
急斜面では腐った雪にスノーシューが沈み結構きつかったようだ。
しかしここからは気持ちのいいスノーハイクができるだろう。

尾根が細くなってくると左手にまだ新しい崩壊地が現れる。
3年前にもあったものだが崩壊はやや進んでいるようだ。
尾根が徐々に痩せていく。
覗き込むとスペっと真下に切れ落ちていて恐ろしげだ。

標高800mあたりからブナ中心の樹林帯となる。
雲の間から日差しが覗くと雪面に美しい模様が現れた。

ブナの急斜面を登っていく。

ジャンクションPまで素晴らしいブナ林が続く。
この辺り、雪面がクラスと気味だった。
雪質が良ければいい滑りができそうな斜面なのだが。

ジャンクションPあたりから山頂方面を望む。
ここからの吊り尾根は無雪期は濃密な笹藪だ。
積雪期は快適な稜線歩行となる。

クラストした上に薄ら積雪の状態でスキー歩行は結構ヒヤヒヤ。
最後の急登はわずかな距離だったがクトーを装着した。
スノーシューは快適だったよう。

三角点近くにあるお馴染みのブナ。
もう何度拝んだことか。
12回は下回らないだろう。
様子からして積雪は2mほどか。
山頂には坂内道の駅の方から登ってきて黒津山方面へ向かったスノーシューの跡が残っていた。
広瀬さんによれば周回山行が流行ってるらしい。
流行りでやる山行ってなんだ?

山頂付近は広々とした雪原なのでどこでも休憩可能。
暖かな日差しの中でゆっくりと体を休めた。
その途中、やはり道の駅方面の尾根から単独登山者が登ってきた。
ここで人に会うなんて考えもしなかった。

休憩を終える頃、雲が晴れて小津権現山、花房山が姿を現した。

北方には真っ白な蕎麦粒山。
登っている人いるかなあ。

山頂からジャンクションまではクラストした上に薄ら積雪でターンすると引っかかって怖かった。
ジャンクションからの斜面は雪が緩んで良さげだ。
ひと滑りしよう。

えいっ!

クラスト斜面のことがあり腰が引けた滑りとなったけど
それはそれで楽しかった。

すぐに今度は生コン雪になってターンできなくなった。
無理に回ろうとしたらこけて3mくらい滑落…やれやれ。
生コン雪は850mくらいまで続きヘトヘトになった。
その後は雪がさらに緩みなんとかターンが可能になった。
後は適当に騙し騙し滑っていく。
時折テレマーク姿勢をとったりしてそれなりに楽しかった。
最後までなんとか滑り降りられて満足。

下山時、登山者2人とすれ違った。
天狗山も人の匂いが濃くなったのかな。
こんなことは十数回の登頂で初めて。
冠山といい、奥美濃は変わりつつある。

<ルート図>

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