北小木の北部山間の道
【 個人山行 】 大沢~北小木~大薮( 多治見市北小木町 ) SM
- 日程:2025年2月7日(金) 天候 小雪後晴れ
- 参加者:SM(単独)
- 行程:7日8:30内津神社に駐車(愛知県春日井市)8:50→9:25国道19号側道から薮尾根→10:20中央道高架・無名橋→10:50福田道路前通過→11:10大沢町パネル地帯→12:25北小木町集会所(昼食)→1:40一ノ洞橋(ゴルフ場内道路)→2:10ゴルフ場正門付近→2:30ゴルフ場正門前→2:50大藪町・深山の森公園→国道248号側道→3:10河村氏の車に便乗⇒多治見・池田町で国道19号⇒3:30内津神社
- 地理院地図 2.5万図:小泉
9日前に歩いた多治見市の山里歩きの面白さが忘れられず、さらに北に進み見知らぬ田園里山地帯を巡り歩こうと、雪がチラつく春日井市の内津神社を出発した。何度も通った内津神社から中央道を跨ぐ誰も知らない高架橋を目指した。激斜面のトラバースの末、ミスなく秘密の高架橋を越えて、大沢町の太陽光パネル地帯に出る。(写真①)

パネル帯はまだ面積を広げているようだ。加えて以前はなかった北側に大きな土盛りが見えて、ダンプカーがしきりに出入りしている。(写真②)あるブログに北小木町の土盛りにはJR東海がリニア新幹線の工事で地下から掘り出した土石廃物の捨て場だそうだ。幾つもある巨大な土盛りが全部リニア廃土の捨て場なのかはわからない。いずれにせよ、リニア工事が里山高原の自然をかき回していると言える。廃土の山の間を北上する市道を進む。家一軒もない、小高い尾根筋を約2㌔歩く。出会った車も人もゼロ。やがて20軒ほどの家屋が散らばる北小木町の中心部に着いた。

五条川の源流、北小木川沿いの小さな平地に広がる村里。物音ひとつしない、静かでのどかな集落の姿に引き付けられる。現住家屋は約半分ほどのようだ。どなたか住民にお話を聞きたかったが、誰にも会えなかった。(写真③)

集落を抜けて右手に田んぼを見ながら進み、右に折れる歩道に入る。地図を見るとこの先に立派な道路がある。その道に出てから北に進もう。だが、しばらくすると道は途絶え、見上げると30mほど上に高架道路が見えた。やぶ尾根をよじ登ってその道の橋のたもとに出た。橋名板に「一之洞橋」とあった。(写真④)

この道を南東に進めば、先日歩いた根本町に出られると確信して進んだ。(写真⑥=振り返って見た道の風景)道の右下にゴルフ場が見えた。多治見北ゴルフ場だ。しばらくすると、ライトバンに載ったお兄さんが現れた。ここはゴルフ場の私有地内なので歩行禁止です」という。出口まで連れてゆくから乗ってくれという。つい乗ってしまったら、車は来た方に向いさらに北側に進みゴルフ場の正門前で下ろされた。帰路が長くなるなあ~、と思いつつ、正門前から立派な舗装路を駆け足で標高差100mほど下り国道248号下のトンネル通路を潜る。そこは開けた公園内であった。多治見市大藪町の「深山の森」公園。

北側にある大藪ダムは冬季の渇水期らしく、湖底が丸見えだった。休んでいると2匹の犬を連れた中年男性が現れた。彼は多治見市富士見町に住むKさん。犬の散歩に時折この公園を訪れているそうだ。
彼と別れて一人、国道248号の側道を足早に家路に向かう。10分ほど歩くと後ろからKさんの車が現れて、私を送ってゆくとおっしゃる。お言葉に甘えて便乗する。車内で愛らしく鼻先を摺り寄せて来る犬たちを友とし約20分で私の車の駐車地、内津神社に着いた。仮に同コースを歩いて帰ったならば、神社に着くのは薄暗くなる時間になるところだった。救いの神なのに、なんのお礼もせずに「ありがとう」と言っただけで別れてしまった。非礼が悔やまれるばかりである。
ゴルフ場問題については、私は知って入ったのではない。2.5万図に出ている道だ。多治見北GCの境界であることは承知していたが、道自体がGCの所有地との認識はなかった。歩くうちに右下にゴルフコースが見えたが、道は公道だと考えた。この道の最西部でやぶ道を東に下り根本町街に出る予定だった。だから、その旨をゴルフ場の男性にしっかり伝えて、やぶ道に入れば良かったのだ。彼の言うままになった自分の判断が悔やまれて仕方がない。
ただ、ゴルフ場正門前まで連れてこられたおかげで、「深山の森公園」を知った。広い公園の中にはニョキニョキ頭を出した松の根が見事な水辺があるそうだ。いつか再訪したいものだ。加えて、Kさんの温かい気持ちにも接することができた。いつか、私もKさんのような行動ができる日が来るかもしれない。失態があった故に、大切なものを頂いたとも言えそうだ。 完


発信:2/12
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