大垣山岳協会

2025年初登り・蛇谷ヶ峰 2025.01.05

蛇谷ヶ峰

【 初登り・月例山行 】 蛇谷ヶ峰 ( 901.54m Ⅱ等△ ) 滋賀県高島市朽木柏 NT

 2025年初登りは今年の干支に因み滋賀県高島市朽木の蛇谷ヶ峰で1月5日に宮川祐志Lの下10名の参加で行われた。当日はまずまずの天候に恵まれて初登山を楽しんだ。

<ルート図>
  • 日程:2025年1月5日(日) 天候 晴れ
  • 参加者:L.MY、OM、KM、GY、ST、NY、NT、MK、MT、YM
  • 行程:グリーンパーク駐車地8:13-釜の谷登山口8:25-余市登山口分岐9:16-朽木スキー場分岐10:32-蛇谷ヶ峰10:44~11:27-余市登山口分岐12:10-余市登山口12:34-グリーンパーク駐車地13:20
  • 地理院地図2.5万図:饗庭野、北小松

 グリーンパークには既に20台を越える車が駐車済みで、出立の準備中にも次々と車が増えていく。巳年にあやかった登山も有ろうが人気の山で有ることが伺えた。

 大勢の登山者に踏まれた林道の雪道から登山口の道標に案内されて尾根へ上がった。

 知善寺谷の源流を渡渉した。冬場の渡渉はしぶきを浴びた岩や石が凍ってツボ足だと危険なのだが今日は暖かく凍結しておらず助かった。

 高度を稼ぐ毎に雪は深くなっていく、だが湿気を多分に含んだ雪は大勢の登山者に踏まれて堅くなっていた。ワカンを持参しているが履くことは無さそうだ。

 標高552mの余市登山口との分岐で休憩した。釜の谷登山口で気付いたことだが道標は大きく見やすく分岐の方向も分り安い。だが標高以外の○○分岐等の現在地名表記が有ればなお分かりやすい。地形図持参の登山者が少なくなったせいだろうか。

 これより朽木スキー場との分岐まで約300mの急傾斜が続く、階段も多いのだが時折2段分ほどの高い段差が有って股関節が堅くなったと恥じ入った。

 山頂からの北へ落ちる尾根を登っているので太陽が拝めない。急傾斜地を登り終えると尾根の傾斜が落ちて陽光が届き今更ながら有難さを感じる。

 陽光を受けて樹氷が眩しく輝いている。雪山の魅力はやはり降雪直後の樹氷であるが北尾根の為にチャンスは少なく本日の山で見た一番のお花見であった。

 右手奥に反射板(無給電中継装置)が見えた。奥美濃の辺境地集落やダム近くの尾根や頂でよく見る。最初はあそこが山頂かと思ったがその手前の高みだった。

 踏み跡が無ければラッセルが楽しくなるような緩傾斜の尾根である。ワカンは使用することなく終えそうだが他人のトレースを当てにした計画を立ててはならない。雪山では必ずワカンやスノーシューを持参する。これが山登りのルールである。

 朽木スキー場との分岐へ到達した。スキー場からも大勢登っているようで踏み跡は多かった。標高差で30m残して最後の休憩をした。

 山頂へ最後の斜面であるがあっちこっちにトレースが有った。思い思いに勝手気ままに各自の体力に合わせてトレースを追った。これも雪山のお遊びで楽しい。

 登って来た雪の塹壕を振り返った。東面の高島側斜面下の谷は蛇谷で、その下流の平野を山頂から見下ろすと大蛇の頭に見えるというが琵琶湖からガスが湧いてオロチを見ることは出来なかった。

 広い山頂は大勢の登山者で賑わっていた。南に武奈ヶ岳1213,9mが一際高く目を引いた。琵琶湖から湧いたガスが高島の街を覆っているが湖面は所々見えて沖島も見えていた。

 山頂山名柱付近が都合よく空いていたので集合写真を手短に撮った。点名・蛇谷ヶ峯(Ⅱ等△)石柱は雪の下だった。背後の百里ヶ岳から三国岳へ続く滋賀、福井の県境の山並みの向こうが青く霞んでいた。それは日本海の青さのようでもあり空の青さのようでもあった。

 風を避け東面斜面に腰を下ろし昼食休憩を行った。ガスが切れると琵琶湖の対岸に伊吹山が一際大きく高い、その南に霊仙山が有って鈴鹿の山並みが南へ連なっていた。休憩の間にも子供連れの家族登山者などが続々と来る。手軽に雪山が楽しめる山だと知った。

 下山にあたってMY.Lは下降に自信のないメンバーへ軽アイゼンの着用を指示した。今日の参加者は此処まで滑り止め器具は使用していない。本日目にした登山者のほとんどは登りからアイゼンを履いていた。予定時間を少し前倒して下山にかかった。

 標高552mの分岐から余市登山口を目指して知善寺谷の左岸尾根を下降した。先行者の踏み跡は多かったが下降中に他パーティーに会うことはなく冬山の気分を味わえた。余市登山口の道標についても標高は書いてあるが現在地名は書かれていない。

 余市登山口から林道を歩くとやがて広いキャンプ場らしき所に着いた。そして広い車道を北に300m進むと右に折れる3mの舗装された林道へ入った。知善寺谷に架かる立派な吊り橋を渡るとグリンパークは直ぐだった。

 2025年初登りは天気に恵まれて雪山を楽しめた。今年も「ハイキングからヒマラヤまで」のモットーを実践すべく盛りだくさん約60件の事業計画を立案している。本年もルールとマナーを守って楽しく登りましょう。

 大垣山岳協会は地形図学習やロープワーク、岩場講習など基礎知識や基礎技術の習得に重きを置いて山登りを実践している山岳会である。ハイキングからクライミング、沢登り、山スキーと幅広い山仲間が集う会である。主体的登山が出来る人材育成を心掛けている会である。

 当会は絶えず新しい仲間に門戸を開いている。知己と知識、技術を得てもっと素敵な山登りを経験しませんか、仲間を求めています。完


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