大垣山岳協会

伊吹が最も美しく見える尾根を越えて・高天神 2024.10.24

高天神

【 個人山行 】 高天神 ( 919m △なし ) 揖斐川町春日川合 NT

 伊吹山から南東へ延びた尾根は明神山658,7m辺りから北東へ向きを変えて岩手峠を過ぎると山塊となって東端は最高峰の池田山923,7mとなる。高天神は池田山の西、岩手峠の北に在って揖斐川町春日川合の長谷川倉ノ谷、押又谷へ水源を発する919mの高みである。

 この7月に計画したが駐車地で登山靴に履き替えた途端に局地的な豪雨に襲われ大慌てで関ケ原方面に退避して難を逃れたがその再挑戦である。

<ルート図>
  • 日程:2024年10月24日(木) 天候 晴れ
  • 参加者:L.NT、IY、TS、MT
  • 行程:駐車地8:12-高天神山頂10:09~57-駐車地12:17
  • 地理院地図2.5万図:美束

 池田山から関ケ原明神山へ至る林道のヘアピンカーブに駐車した。そこから40mの高度を稼ぐと伊吹山の素晴らしい東面のアルペン的な山容が秋空に浮いていた。

 今夏の豪雨の爪痕が林道のあちこちに、土砂が流出して大きな溝が幾重にも、歩き辛い。

 林道脇の松がマツガレを起こしている。行く手にも立派な松が2本枯れており小さな枝が既にない。マダラカミキリムシが線虫を媒介して松枯れを起こしているようだ。全国の名勝地の○○松や田舎の山や峠の名物松が消えて久しいが対策は難しいようだ。

 階段状に発生したザルノコシカケ、此れを使用してボルダリングならぬ木登りが出来そう。だがこの木の幹はすでに菌類に侵され樹体内が腐朽しやがて枯死となるようだ。

 芝刈りを終えたばかりのゴルフ場のような緑地、シカの糞が落ちているのを見て彼等が食んだ後だと判った。我が家も敷地内の植え込みが荒らされ獣害に困っている。

 目的地までの林道はやたら分岐が多く、その都度地形図と睨めっこが続いた。だが地形図に記載のない林道分岐が幾つか出て来て悩ませる。林道法面に雑草が少ないのは地形図に記載のない新規林道と判断して進んだ。

 目的の高天神には三角点がない。途中に有る「奥春日Ⅳ等△809,9m」に寄って行くことした。近くの樹木の幹に「奥春日」の山名札が括られており物好きは居るものと感心した。

 またまた分岐で地形図で確認、ところがS子さんと話が?み合わない、彼女の地形図を確認すると図書館のコピーであった。私はパソコンで地理院地図最新版をダウンロード、図書館の地形図は情報が古くこの分岐の林道が記載されていなかった。

 林道の開発に地形図情報が追いついていないのはそれまでの分岐で要領は得ていたが図書館の地形図更新はどのように行われているのか気になった。行く手に高天神山頂が見えて来た。

 山頂への斜面に取り付く前に休憩、最後の分岐だと思ったが勘違いをした。実はそこより高度で20m斜面を登ったらまた分岐が現れ?地形図をよく見ると北に実線が1㎝ほど延びて止まっている。見やすいように地形図にペンで要所や標高の記入をしていた。僅1㎝その際に出来たペンの擦れ跡と思っていた。こんなことも有るから地形図に学ぶことは多い。

 我が会最長老の89才IYさんと久方ぶりにご一緒した。今年の夏の猛暑は長くこちらもへばって山へ行く気力が減退してしまい機会を逸した。その夏でも毎日2時間のウォーキングは欠かさなかったようだ。中々真似ができない。

 約100m高度を稼ぐとヒノキの植林帯から疎林となって傾斜が落ちた。山頂は近い。

 山頂に到達したが三角点のない高みは何故か寂しい。周りの木々に赤目印が幾つか括られ山頂である証のようだが山名板はなかった。地面の大石の上に「高天神919m」と黒マジック書きされた四角い石が三角点石柱のごとく置いてあった。

 山頂の展望は全くと言っていいほど皆無である。樹々も青々として紅葉もまだまだであった。落葉すれば春日の山や濃尾平野が見通せるかもしれない。なんにせよ、近場でトレーニングを兼ねて伊吹山の一番美しいな姿に触れられるいい山である。完

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