【 個人山行 】 恵山(点名・恵山) ( 618m Ⅲ△ ) ST
- 日程:2024年10月11日(金) 晴れ
- 参加者:ST、他2名
- 行程:恵山駐車場10:20-火口原登山口10:30-権現堂コース入口登山口10:45-山頂12:00~12:30-権現堂入口13:40-駐車場13:50
- 地理院地図 2.5万図:恵山
山の紹介を先にすると恵山は「火を吹き溶岩が流れ落ちる」という意味のアイヌ語「イエサン」にちなんで名づけられた山である。函館市にある渡島半島の東南端の岬にあり太平洋に突き出した活火山です。
北海道は遠く車の運転も大変なので敦賀湾からフェリーを利用して遠征をしてきました。気になっている山はチャンスを逃すとまず夢だけで終わる。歳を重ねるとますます困難になるので動ける内に行動したいといつも思っている。

火口原コースから登る若者が数組いたが、噴煙だけ眺めて広い賽の河原散策方面に行く観光客ばかりだ。ここ数年地震や火山の噴火が頻繁にありいつ噴火するともわからない火山はやはり一抹の不安もある。
方々から噴煙があがって硫黄臭が鼻をつくが、匂いのない硫化水素を吸ってしまったらと思うと不安が過った。


落石の危険があったがヘルメットを忘れてしまった。しかしこんな大きな岩が当たったらなんともならない。
登山道は活火山特有の岩が多く、その中にガンコウランとこけももの緑、鉄くずのような茶色、硫黄の黄色、白色の岩と実にカラフルな山だ。


1800年代と1976年に硫黄燃焼した記録がある溶岩の痕跡の残る登山道を登ると、いくつもの噴気孔からガスが噴き出していた。その岩に触れると熱い。

標高が上がると溶岩の塊に噴き出した黄色の硫黄が付着し、よく見ると硫黄の結晶ができていて宝石のように綺麗だ。硫黄臭がきつく長いはガスを沢山吸ってしまいそうで足取りも早くなる。

先に進むと溶岩の形体が変わって岩の先端がギザギザのトゲような岩が多くなり溶岩ドームに囲まれた。

今度は大きなゴジラを先頭に小ゴジラの大群が迫ってきた。岩の一つ一つに個性があり見飽きることはない。

標高があがると景色が変わり足元に太平洋が広がって青く綺麗だ。


山頂に近づくと巨大な溶岩の塊はなくなり登山道は平坦な道になった。ガンコウランの緑の道となり。先ほど登ってきた荒涼とした景色が一変した。山頂付近は広い平原のようで山頂が何処にあるか分からなくなってしまった。

平原のような先に鳥居が見え、そこが山頂がと思ったが違っていた、神社付近にもない。二人の登山者が神社で休憩をしておられ、お聞きしたらここから15mほど戻った岩の先にあるといわれた。言われた通り少し小高い岩を登った先に恵山の山頂があった。
近くに三等三角点があるはずなので付近を探したが見つからない。

近くにコンクリートが不自然に設置してあるので多分これが三角点ではないだろうかと思ったが、やっぱり違う。地図を見て方々さがしたが結局わからなかった。後で調べたら1976年以降三角点は調査されていないようだ。標高は618mと低いが高山の雰囲気が感じられた。
恵山山頂からの360度の眺望は駒ケ岳、樽前山、、有珠山、羊蹄山まで望むことができるそうだが薄く靄がかかりはっきりとは見えなかった。

今なお噴煙たなびく恵山は海からでも目立つ山容なので、灯台の無かった時代は函館沖を航海する目印になってきたようだ。日本列島は火山が多くあるが、岬の先に噴煙が上がる活火山も数が少ない。標高は低いがこの恵山も過去に遭難者もでてまだ行方不明のままだそうだ。装備や地図は必須だと思った。

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