【 一般山行 】 川上岳 ( 1625,5m Ⅰ等△) 下呂市萩原町山之口 NT
川上岳を当会で実施したのは2018年、位山から天空の稜線を18名で往復した。あれから6年が去ちメンバーもすっかり変わった、今回は山之口登山口からの往復である。
- 日程:2024年9月29日(日) 曇り
- 参加者:L.FI、IK、KT、GY、ST、TK、NT、FT、HN、MK
- 行程:駐車地7:03-山之口登山口7:51-標高1430尾根9:25-ジャンクション10:30-川上岳山頂10:48~11:40-登山口14:15-駐車地14:54
- 地理院地図2.5万図:位山
位山峠へ続く県道を山之口地区で左折、山之口川沿いの林道を遡った。標高704mの橋を渡る手前で通行止めとなり膨らみに駐車した。登山口まで2,6㎞の看板が有った。
車止めからそれほど悪路とは思えない林道を45分歩いて山之口登山口へ着いた。登山口の使用されていない駐車場は20台以上駐車出来そうな広さがあった。
登山口から5mほど登り平坦で所々ぬかるんだ道を大足谷沿いに進むと杉の丸太を半割に加工した橋が架けられていた。左右の足場の揺れが異なって注意が必要だった。
橋を渡り終えると尾根は急斜面となり道は九十九折となって徐々に高度を稼いだ。道脇には天然ヒノキやミズナラ、ブナの大木が有って何度か見上げた。
急斜面九十九折の道は風が抜けず汗が噴き出て辛かったが大足谷側への稜に出ると風が吹き抜け立ち休憩をした。標高1430mの尾根上からは南東下に山之口の集落が見えていた。
針葉樹の森を抜けて尾根へ上がりきると広葉樹が多くなった。見上げるとナナカマドがたわわに赤い実をつけているが奥美濃で見るモノより実が大きかった。
尾根は平坦となって小さな上り下りを繰り返し南西に進んだ。樹林の下はクマイザサの笹原となって景色が変わり涼しい風が抜けていた。
倒木にキノコが、どうやらツキヨダケのようだ。カサから柄を指で割ってみるとツキヨダケの特徴的な柄の付け根に黒いシミが有った。
標高1449mから大足谷源流に向かい斜面のトラバースが始まった。谷を隔てた川上岳の山頂稜線が目前に見えるが道は谷を捲くように遠回りをさせられまだまだ遠い。
道脇に大きなミズナラ。9月になるとミズナラの虚が出来るような巨大古木の周りには「マイタケ」を見ることが多い。幹の周辺下を捜したがそう簡単に珍味があるわけがない。
大足谷源流の小さな流れを跨ぐと雨で削られた道は窪地となって長い草丈が足元を覆い浮石を隠して俄かに歩き辛くなった。さらに笹が顔の高さに有って纏わりうるさい。
笹は「シナノザサ」で「クマイザサ」ともいう。和名で「九枚笹」と書き葉が青々として広い。葉は防腐効果が有るとされ飛騨や富山では寿司の包装に笹が良く使われている。
標高1617mのジャンクションに到着、此処より山頂方向と左のツメタ谷登山口方面へは周りの笹が刈り払われていた。山頂まであと少しであるが此処で水分や栄養補給を行った。
向かう正面に丈の低い笹で覆われた円墳のような山頂が見える。刈り払われて歩きやすくなったせいか前を行くメンバーの足が速くなって離される。
振り返るとジャンクション周辺のドウダンツツジがほんのりと赤くなっている。下界では日中まだまだ残暑が厳しいが山は既に秋が忍び寄っていた。
この日は雲が多く又低くて天空回廊からの展望は全く駄目であった。天気に恵まれればこのドウダンの先には北アルプス、乗鞍、御嶽山が臨めたはずで残念である。
山頂には我が会以外には誰も居なかった。岐阜県に17点しか存在しない貴重なⅠ等△の一ツ「点名・兎馬場」石柱は欠けもなくデンと威厳があった。雲が邪魔をしなければ西に白山が大きく見えているはずなので残念だ。
FI.Lは山頂で約1時間の昼食大休憩を過ごして往路を引き返すと告げた。山頂を後にする段になって雲が少し高くなって、もう少し待てばとの期待もあったが大垣迄の家路は遠い。ドウダンやナナカマドの色付き始めた紅葉を眺め楽しみつつ高度を下げた。完
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