月報「わっぱ」 2024年9月(No.514)
【 一般山行(夏山合宿) 】
赤木沢、赤木岳 ( 2622m △なし )、 北ノ俣岳 ( 2661.3m Ⅲ△ )
SK
- 日程:2024年8月10日(土)~12日(月振休)
- 参加者:CL.NH、SL.SD、SK、HT、HM
- 行程:後述
- 地理院地図2.5万図:有峰湖、薬師岳、三俣蓮華岳
[ 赤木岳 :北緯36°25′、東経137°31′、北ノ俣岳:北緯36°25′、東経137°31′ ]
8月10日(土)(1日目)(晴れ午後曇り)
三城交番西駐車場3:00=折立(駐車)7:30-薬師岳登山口7:45~8:05-点名・青淵9:30-太郎平小屋11:55-薬師峠キャンプ場12:15(泊)
「山の日」を含む3連休、黒部川源流部の赤木沢を遡行した。赤木沢は岐阜・富山県境稜線の赤木岳から流れ出る黒部源流部の支流のひとつで、明るい渓相と連続する滝、そして何よりどこまでも澄みきった水の美しさで多くの岳人の憧れとなっている。本計画は一昨年、昨年と企画されたが天気に恵まれなかったため、今回が3度目の正直、何とか今年は好天の予報。
3時に大垣を出発、8:05折立の薬師岳登山口を出発。テント泊+沢登り用具の大きなリュックで最初の太郎坂の急登に汗をかく。樹林帯を越えると暑かったが、霧が出てきてしのぎやすくなった。11:55太郎平小屋。テント場を確保するため休憩もせずに薬師峠のキャンプ場へ。コースタイム5時間20分のところ所要4時間10分で着き、何とか場所を確保。さすが山の日の3連休、テントは収容百張りを大幅に越え、階段部分などにも張られていた。
8月11日(日)(2日目)(快晴午後曇り)
泊地5:00-薬師沢小屋(黒部川入渓)7:35-赤木沢出合9:00-F7大滝10:40-源頭11:50-赤木岳-北ノ俣岳13:40-太郎平小屋14:40~15:00-薬師峠キャンプ場15:20(泊)
いよいよ赤木沢遡行当日。3:30起床。昨日は霧の中だったテント場も今日は快晴。荷を小さくするため腰にハーネスを装着し、テント場を出発。薬師沢小屋に向け池塘やオオシラビソの樹林の間を下っていく。7:35、薬師沢小屋に到着し登山道を離れ黒部川に入渓。
どこまでも澄明な流れに沿って遡行。8:30 両岸に岩が迫るゴルジュ状の箇所を通過。岩魚止ノ滝は右手(左岸)を高巻きする。9:00、黒部川本流を離れ右手の赤木沢に入る。
赤木沢最初の滝(F1)は二段になっていて落差約10m、左側を登っていく。明るく開かれた谷で心も晴れやかになる。F2のなめ滝は流れの中を直登。F3は4段の滝で、そのうち2段目部分は落差が15mほどあり大きな滝つぼがある。右側を巻く。その上の樋状の2段の滝は左手を登る。F4は4段。上流になりだいぶん水量が少なくなってきたので滝の中を気ままに進む。F5は落差5mほどで滝の中を斜めに登る。その先のF6の階段状の滝は左側に乾いた石床があり難なく通過。そして10:40、赤木沢のハイライト、F7の落差約35mの大滝に出る。岩壁を夏の日差しにきらめく白いしぶきが豪快に落ちている。ここは左手を少し戻るようにして高巻きする。
この先赤木沢は3つに分かれる。われわれは赤木岳山頂にも立ちたいので、最初の分岐を左手に次の分岐は右に入る。その先は地図にはない分岐があり、水のある沢を選んで進み11:50源頭に出る。この酷暑を忘れさせてくれる涼やかな沢から離れたくない気分。
登山靴に履き替え斜面を急登し、12:00稜線に出る。眼下に広がる赤木岳のハイマツとお花畑の斜面、そして赤木沢を見下ろしつつ、無事遡行を終えられた達成感にしばしひたる。
二つのピークに分かれる赤木岳に三角点はなく、南峰に祠がある。北峰が最高点だが登山道は通っていないので、登頂の感動が得にくい。霧に包まれた北ノ俣岳からの下り道でライチョウが砂浴びをしているのに遭遇。
14:40、太郎平小屋に到着。ここで藤野リーダーのグループ6名と落ち合う。缶ビールを用意しておいてくれ、ありがたく美酒をいただく。小屋泊まりの彼らと明日一緒に下山することとし、15:20テント場に無事帰還。
8月12日(月、振替休日)(3日目)(快晴のち曇り)
泊地6:30-太郎平小屋6:45~7:00-点名・青淵8:35~8:45-薬師岳登山口9:45=大垣16:20(解散)
最終日。テントを撤収し、7:00太郎平小屋泊のグループと合流。11名全員で記念撮影。
登りは重い荷物で苦しかった尾根道を11名で仲良く下っていく。鍬崎山、奥大日岳、その手前の弥陀ヶ原、剱岳、立山などを展望しつつ、9:45折立登山口に到着。
今回の感想は「沢っていいなあ!」の一言に尽きる。一般道の登山と違い、沢登りはやはり手ほどきなしには始めにくいもの。長い実績と良きリーダーやメンバーのそろった当会はありがたいなぁと、あらためて実感した。
(3日目のコースはルート図①:3日目← )
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