【 一般山行 】 陣馬形山 ( 1445.35m Ⅱ等△ ) 長野県上伊那郡中川村 NT
7月の一般山行は宮川祐志Lの下、14名の参加者で伊那盆地を見下ろす陣馬形山で行われた。18日に東海や関東甲信は梅雨明けとなっていたがこの日にやっと青空が帰って来た。
- 日程:2024年7月20日(土) 曇り時々晴れ一時雨
- 参加者:L.MY、AI、OS、KT、ST、GM、GY、TS、TK、NT、NY、NT、MK、OT(体験)
- 行程:駐車地7:41-丸尾のブナ9:51-陣馬形山頂10:26~11:39-駐車地13:27
- 地理院地図2.5万図:伊那大島(飯田3-1)、赤穂(同2-2)
手取沢沿いの登山者駐車場でトイレ休憩後に美里集落方面へ約400m移動、標高700mの道路沿いの広い空き地に駐車して出発した。傍に熊注意の警報看板が有った。
集落へ通ずる舗装道路の山側の斜面にウバユリを見つけたが未だ蕾は堅そうだった。
集落の傾斜地や道路脇にはいろいろな山野草が咲き誇っていた。ニッコウキスゲに似たヤブカンゾウは一際目立っていた。
往路では舗装された林道歩きで気付かなかったが下山時にショートカットの踏み跡を追うと見事なヤマユリの群落に遭遇、そのド派手な綺麗さに大歓声があがり即撮影タイム。
手入れの行き届いた山道は広く明瞭で標識も多く道迷いの心配は全くない。しかし次々に現れる林道や古く廃道状態の作業道等やたら分岐が多い、地形図に記載のない道も有り現在地が掴めない。不安なままただ標識に従って歩いた。
標高1000m、登山道を分断する大きな車道に出てやっと現在地を明確に確認出来てホッとする。これまで目隠しをされて歩いている気分であった。
林の中は手取沢から湿った風が吹き抜けており立ち止まって全身で冷風を浴びた。涼しくて実に心地よかった。長く体調不良で山から遠ざかっていたG君の復帰山行を緑の風が歓迎しているようだった。
所々に倒木が有って潜らされた。老いて固くなった身体にはこれが辛くて遠回りをさせられた。
夕立前のような突風が吹き抜けたと思ったらパラパラと広葉樹を叩く音。森林帯の中で助かったと思う間なく直ぐ降りが強くなり慌ててザックカバーと雨具を着けた。
遠くでバイクの音が聴こえ山頂へ通ずる舗装道路が近いと思ったら登山道整備の草刈り機の音であった。「丸尾のブナ」辺りでボランティアと思われる方々に出会った。我々の遊びの為に申し訳ないと思った。
1425mの台地に立つ電波塔が真上に聳えていた。地形図に記載のない旧道が登山道になっており案内板に誘導された。
直ぐに車道へ合流、登山道と併用道を700mほどこのまま歩いて陣馬形山キャンプ場へ行く。時折車やバイクが抜いて行くので、その度に「車注意!」の声が飛んでいた。
車道の山側斜面にホタルブクロを見つけた。先ほどの雨粒がまだ花弁に滴っておりみずみずしさに引き寄せられた。
キャンプ場のトイレ建物脇にイブキトラノオに似た「オカトラノオ」が咲き誇っており「ツマグロヒョウモン蝶」がその蜜を吸っていた。
キャンプ場にはトイレと管理棟、売店を兼ねた2棟、水場や屋根付きのテーブルとベンチ、芝のテン場に幾張りかテントが有った。そこを過ぎると緩傾斜の木段に導かれた。
木段を登り終えると西に伊那盆地を見下ろした。天竜川が南へ蛇行し駒ケ根と飯島の市街、その先に中央アルプスの空木岳や木曽駒は山頂部をガスの中に隠していたが標高の低い烏帽子岳は見えていた。東面の南アルプスは残念ながら厚い雲で覆われて甲斐駒も千丈も北岳も見えなかった。
山頂の点名・四徳Ⅱ等△石柱は欠損しておりセメントで補修されていた。保護石はなく用土が流出して石柱の根元が覗いていた。
山名板を囲み中央アルプスを背後に集合写真を撮った。本日は春の大日ヶ岳市民登山に参加されたOさんも体験で同行した。
キャンプ場に引き返して約1時間、長めのランチタイムを終える頃には青空が覗いて梅雨が明けたことを実感した。アルプスの夏空が帰って来た、いよいよ夏山が始まる。
大垣山岳協会は毎年60山を越える事業計画を予定している。そして当会に興味や入会を希望する方を対象に体験参加を随時受け付けている。今回、春の市民登山に参加されたOさんは早速入会の意志を示されたが1年後には覚醒した自分を実感するだろう。
山登りは基本技術や基本知識を正しく習得し、身体を甘やかさねば楽しい生涯スポーツとなることを約束する。完
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