【 月例山行(沢登り) 】 鈴鹿 釈迦ヶ岳 ( 1092m Ⅲ△ )・焼合川 HT
- 日程:2024年6月22日(土) 曇り時々晴れ
- 参加者:L.HT、SL.NH、MT、NY、YC
- 行程:大垣6:00=尾高キャンプ場駐車場7:30~45-魚止めの滝8:05-女郎滝9:00-760m二股11:05-釈迦ヶ岳山頂13:30~30-尾高山15:20-駐車場15:55~16:15=大垣17:40
- 地理院地図 2.5万図:御在所山
予定日の前々日に梅雨入りというタイミングになり、急遽まだ天候が持ちそうな土曜日に日程をずらした。あまり急だったため参加者は期待できず単独でどこかに行こうと考えていたところ4名のメンバーから参加の申し出があった。嬉しい誤算だ。
尾高キャンプ地の登山者用駐車場に車を停め出発。5月に下見にきた時はキャンパーで賑わっていたキャンプサイトは梅雨入り認めか人っこひとりいない寂しさだった。
キャンプ場を抜け林道を僅かに進んだところに「魚止めの滝」の案内板がありそれに従って降りていく。一昨夜の雨で水量が心配だったが魚止めの滝を見る限り遡行に問題はないようだ。このメンバーなら山頂を目指すことができるだろう。
魚止めの滝は足慣らしに丁度いい。水流に慣れるためにも直登で越えていく。
すぐに大きな堰堤が現れ、これは左岸の林道から越えていく。再び沢に降りたところに最後の堰堤。ここをくぐり抜けいよいよ本格的な沢登りの始まりだ。
すぐに小滝がいくつか現れる。深い淵を持ったものも多い。普段ならコバルトブルーの水を湛えて綺麗だが今日は少し濁っていて残念。
小滝は簡単に巻けるものもあるがせっかくだからなるべく水流を登るようにした。今日のメンバーなら問題ないはずだ。
この谷は下流域、中流域はゴーロが中心だが程よい感じで滝が現れる。又、その造形も花崗岩ならではの美しさがあり飽きることがない。
美しい造形の中に吸い込まれるように滝を登っていく。
沢が緩く南から西へカーブしていったところに前半のハイライトというべき「女郎滝」が現れる。「女郎滝」とは不思議な名前でメンバーを首を捻っていたが由来はわからない。
水流の右脇が登れるのでまず手本で登ってみせ後続には念の為ロープを出した。しかし、みんな何の問題もなく登ってこれた。最後にSLのNはロープなど不要と言わんばかりに余裕の登りを披露していた。
その後も美しい造形の滝がいくつも現れる。まるで北アルプスの赤木沢を思わせるようなところもあり、今夏予定されている赤木沢山行が気になるメンバーには参考になったかもしれない。
積極的に水流をいくメンバーを見ていると頼もしくもあり嬉しくもある。沢好きとしてはこういうメンバーが増えることを願う。
最年長のMさんも負けじと滝を登ってくる。そのファイトに感服するばかりだ。
腰までの水深も何のその。この時期になると鈴鹿の沢は水温がだいぶ高くなるので水に浸かることもへっちゃら。
この写真はわざと水に浸っているわけでなく、「へつり」といって淵の脇を岩をつたって越えている途中に滑って落ちたところ。落ちたYさんには申し訳ないが明るい笑いが起こった。(この時は落ちたが、Yさんはバランスがよく今回の遡行を通じて不安になるようなところはなかったことを付け加えておく)
標高700mを超えてくると沢が立ってきて雰囲気もそれまでとは変わって険悪になってくる。遡行にもより慎重さが求められるようになる。
両岸が立ちまるで洞の中に入ったような雰囲気。こんなところで進退極まれば逃げられない。
崩壊しやすい岩質なのかガレが多い。こんなところでは思わぬ大きな石が転がることもある。浮石に注意を払いながら登っていく。
そしていよいよ詰めの大滝群。ここからが本当の意味での沢登りと言えるかもしれない。幸いなことに水量は落ち着いていた。しかし、若干の滑りがあるため後続にはロープを出した。
この滝は下見にきた時、条件によってはプロテクション(ハーケン、カムなどの確保器具)を使用しなければならないか、と考えていた。しかし、今日はその必要はないようだ。
4回ロープを出して滝群を越えるとガレた沢筋を登って最後の詰めとなる。結構な急斜面だ。足元の踏ん張りも効かない。そんな中を30分弱、みんな四苦八苦で息も絶え絶えといった感じだった。ようやくガスに煙った斜面の先が明るくなってきて心底ホッとした。
一旦登山道に出て僅かに歩くと釈迦ヶ岳山頂だ。切り開かれた山頂だが今日は乳白色のカーテンしか見えない。しかも、濡れた体は寒さを感じる。しかし、それでもこれでやっと休憩できるのだとメンバーの顔には笑みが浮かんだ。
30分の休憩後、東尾根を下っていく。この尾根にはいわゆる登山道はなく、薄い踏み跡と信用できるのかどうかわからない目印が所々にあるのみだ。
その上、尾根は意外と複雑な地形をしている。更に今日はガスが覆っていて方向感覚を失いやすい。
悪条件が揃う中で何度もルートを外したがSLのGPSチェックのおかげで何とか尾高山にたどり着くことができた。
遡行で疲れた体に追い打ちをかけるような長い尾根の下りでメンバーは披露困ぱいといった体だった。
リーダーである私自身、足が痙攣寸前だった。
尾高山からは普通の登山道、と思いきや選んだ長坂ルートは最近はあまり使われてないようで落ち葉に埋もれ道型もはっきりしていないところもあった。
キャンプ地に出た時、「舗装路ってなんて歩きやすいんだ」と感動していたメンバーもいたほどだった。
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