【 一般山行 】 姥ヶ岳( 1453,6m Ⅱ等△ 点名・小沢 ) 福井県大野市大字小沢 NT
5月の一般山行は林旬Lの下で越前大野市の姥ヶ岳で行われ参加者は21名であった。大野市観光ガイドによれば姥ヶ岳の山名由来は山姥が洞窟に住んでいたという伝説による。また登山口の平家平も落人伝説が残りロマンをくすぐる山である。
- 日程:2024年5月19日(日) 曇り
- 参加者:L.HT、IK、OS、OH、OT、KT、KF、ST、SE、TM、TS、TK、NY、NT、FT、FM、MY、MK、MT、MH、YC
- 行程:平家平第2駐車場8:50-ブナの林9:40-姥ヶ岳山頂11:11~57-大トチ13:30-第2駐車場14:00
- 地理院地図2.5万図:冠山、能郷白山
安定していた天気が俄かに怪しくなり山行が危ぶまれたが当日午後の下山までは持つとのリーダー判断で決行した。R157号温見峠越えで平家平へ、第1駐車場は満杯、500m離れた第2駐車場を使用した。観光ガイドにはミズバショウとサンカヨウの花の山とある。
登山口から杉のトンネルを抜けると新緑が眩しい広葉樹の森となり林床は刈ったばかりのゴルフ場の芝のように短く綺麗で何処でも歩けそうである。
早速ニリンソウのお出迎えを受けてカメラマンは忙しい。今日のメンバーは強者揃いで撮影していると置いて行かれ大汗かいて追っかけた。
サンカヨウの群落があるようだが登山道沿いには2~3株しか見当たらなかった。花の咲いているのはこれのみ、おそらく道から外れた所に群生地があると思われる。
すっくと伸びた幹が綺麗なブナの林に突入、萌黄色のやわらかい新芽の森に魅了される。林床も魅力だ、ふかふかの落ち葉の絨毯、獣の遊び場には贅沢でもったいない。
ベンチが置かれて絶好の休息場所である。積雪期に1週間ほどテント生活をしたくなるような所で有った。
大きな幹の有るブナの森で必ず遭遇する皮一枚の虚になった老木、強い生命力にいつも感動させられる。
ブナの森が過ぎると山頂へ緩傾斜が続いた。周りの落葉樹の幹は地面を這うように伸びて頭部の枝を上に向けている。冬の積雪量が想像できた。行く手に花期を終えたタムシバがしおれた白花を幾つか枝に残していた。雪が少なかった分だけ花の寿命が短く感じた。
傾斜地で小さかったユキザサが山頂台地が近くなって緩傾斜の平坦地が多くなると軸が太く丈も大きくなって来た。傾斜地より栄養が豊富なのだろう。
後方から来た人に「カタクリを見ませんでしたか」と聞かれ「見てまいせん」と言ったとたんに「紫の妖精」が次々に現れた。直ぐに撮影会となって山頂が近づかない。
ヤマツツジと思われるがミツバツツジのように赤い。やはり今年は雪が少なく開花が早かったのか既に花期を終えたのは見たが、残っていたのはこれ一本だった。
平坦な低木帯の道をカタクリの群生に感激しているといきなり切り開きとなって山頂へ着いた。北に白山、足元に笹生川ダム湖が見えて展望は良い。山頂広場は狭くはないが既に何組かの登山者で埋まっていた。
山頂はソコソコの切り開きであったが我々21名の到着で狭くなった。点名・小沢Ⅱ等△石柱を横目に通り過ぎて南の能郷白山の見晴らし台へ向かった。
南の能郷白山の見晴らし台には誰もおらず此処で能郷を見ながら昼食休憩とした。大所帯が他の登山者に迷惑を掛けずに過ごすにはよい場所で有った。
昼食休憩を終えて山頂広場へ戻ると他の登山者は少なくなっていた。白山をバックに全員でもう一枚、それにしても白山の雪が少ない。
大野市観光ガイドに姥ヶ岳はサンカヨウとミズバショウの群生地とあった。標高1200mのミズバショウ群生地の看板のある鞍部で10株ほど確認したが小さく旨く撮影できなかった。この写真は平家平の大トチの敷地内で保護されていたものを撮った。
林道から大野市天然記念物に指定されている平家平の大トチの木を見学する為に寄り道をした。自然公園風に整備された通路の石畳の周りはコバイケイソウの群落となっていた。
大野市の天然記念物、平家平の大トチの木である。樹齢400年、幹回り7m、高さは26mだそうだ。トチの木目は幾何学的で美しく高級家具に使われ高額で売れた。美濃の徳山村では家具に適した大トチは全て伐採されて枯渇した。このような大木は搬出が不可能な奥地でしか見ることが出来ず大変貴重だ。
平家平からの帰途「谷倉の滝」を写真に収めた。写真の中央当たりの白スジが滝で高さ60mという。
下山途中でポツ、ポツと雨粒を感じたが雨具の必要もなく駐車地へ着いた。21名もの大所帯となると一人や二人体調不良者など出るものだが今回は全く気配すらなかった。メンバーに恵まれ天候にも助けられて無事登山を終えた。
平家平からR157への林道は狭く長く雨降りの運転は厄介と思われたがフロントガラスに雨粒を確認出来るほどでワイパーを時々回す程度で済んだ。これも免れてついていた。
帰路は温見峠から猫峠、越波、上大須経由で帰垣の予定であったが今朝の黒津集落、猫峠の分岐通行時に折越林道が通行不能の看板を見ていた。さりとて雨予報の中をR157号クラミの酷道を通って帰る気にはならず池田町から冠山トンネルを抜けてのんびり帰った。完
コメント