大垣山岳協会

三ツ瀬明神山 2023.02.26

三ツ瀬明神山

月報「わっぱ」 2023年3月(No.496)

【 月例山行 】 三ツ瀬明神山 ( 1106.3m Ⅲ△ ) ST

  • 日程:2023年2月26日(日)(晴れ)
  • 参加者:CL.ST、SL.OS、AI、MY、MK、MT、MM、WK
  • 行程:中之江駐車場5:20=(名神、東名、新東名)=新城IC7:00=駐車場7:30~7:40-登山口8:05-鬼石乗越9:00~9:10-三ツ瀬分岐10:00-三ツ瀬明神山11:00~11:45-鬼石乗越13:30-(乳岩巡り)-登山口15:05-駐車場15:30=中之江駐車場18:15(解散)
  • 地理院地図 2.5万図:三河本郷(豊橋6-2)[北緯35°03′、東経137°40′]

 2月中旬辺りから寒気が入り、日本海側は大雪となった。寒暖の変化が日々続いたが週末あたりからは好天の予報が出て、快適な登山が楽しめそうだ。

 この山は奥三河の山域にあり大垣からは距離もある。また時間に余裕があれば乳岩巡りも
したいので早朝の出発とした。登山口までは車が入れなくなったので、宇連川沿いの駐車場から凡そ1.8㎞を歩き、乳岩峡登山口(標高169m)から登り始めた。
 
 乳岩川から谷に沿って進むとすぐに平な桟敷岩を渡る。傍らには澄み切った水と苔むした岩があり一面の杉と広葉樹林の森になった。途中乳岩への分岐があるが、帰りの楽しみとしてそのまま進む。渓流沿いには大きな岩が点在し暫し足を止める。徐々に高度を上げながら登り、一服の岩でひと休み。再度川沿いに出て進むと鬼石に到着した。

 鬼石という名前なのだが、石では無く巨大な岩だ。ここはクライミングを練習する場所で、数人の若者が腰に数多くのカラビナやザイルなどを付けて登っていた。岩屋のような場所を通りすぎ、尾根まで登ると栃木沢コースとの分岐の鬼石乗越に着いた。ここは下山の周回地点である。周りを見渡すと三ツ瀬明神山のピークも見ることができた。

 歩きにくい岩場を過ぎると今回の正念場その名前の通り「胸突八丁」の急登となる。高度がかせげるが、疲労も増す。登りきると標高912mの三ツ瀬分岐についた。

 針葉樹林や広葉樹に囲まれた歩き易い道だが、大きな岩が目の前に現れた。この岩は三点確保が基本なので各自ストックをザックにしまい鎖と岩を掴んでよじ登る。この先からはアスレチック的な登山が始まり八合目の鎖場と垂直な梯子、馬の背尾根と続いた。馬の背は左右が切れ落ちているので慎重に歩いた。時折、樹々と岩の間から南アルプスが見えひょっとしたら、富士山が見えるのではないかと期待した。

 程なく山頂に着くと絶景が待っていた。まず最初に目に飛び込んできたのは真っ青な空に白く輝く聖岳、赤石岳など南アルプスの山々だった。その奥には富士山の頭も見えた。周囲に高い山がないので標高1000m程ながら高度感は最高である。みんなと握手をかわし登頂を祝った。風もなく暖かい山頂で食事を終え栃木沢コースで下山を開始した。山頂から栃木沢登山口分岐までは長い下り坂の連続であった。分岐を越えると緩い登りになり程なく鬼石乗越に出て往路に合流した。

 乳岩分岐まで降りて予定通りに最後の計画である乳岩巡りをする。ザックとストックを東屋に置き身軽になって登るが垂直な鉄梯子は岩の間にあり幾つも続く。梯子を登った先には気の遠くなるような年月を経て凝灰岩が浸食されて出来た天然橋と岩屋は圧巻であった。全行程が終わり無事下山できたことに安堵した。駐車場に戻る途中に吹くそよ風は春の到来を感じた思いがした。

乳岩巡りで岩の隙間の階段を登る
<ルート図>

地理院地図

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