大垣山岳協会

虎子山 2023.01.22

虎子山

月報「わっぱ」 2023年2月(No.495)

【 一般山行 】 虎子山 ( 1138.2m Ⅲ△ ) 若山 和秀

  • 日程:2023年1月22日(日)(曇り時々晴れ)
  • 参加者:L.鈴木正、内牧真、加藤美、竹森せ、宮川祐、若山和
  • 行程:岐建駐車場6:20=駐車地7:30-元スキー場入口8:05-国見峠9:00~9:20-虎子山10:50~11:15-山頂南側の中間ピークで昼食11:25~12:00-国見峠12:40-鉈ヶ岩付近13:20ー林道出合13:30-駐車地14:15=岐建駐車場15:30(解散)
  • 地理院地図 2.5万図:美束(岐阜12-1) [北緯35°28′、東経136°24′]

 駐車地から元スキー場までは林道が凍結状態の中を歩く。そこから国見峠までの国見林道は近江と美濃を結ぶ歴史的な間道である。国見岳スキー場が2年前に廃業となり、大雪になっても除雪しない。国見峠までの積雪は多い所で20~30㎝くらい。標高850mの国見峠の休憩の際に磁北と真北は羅針偏差があり異なることを全員で再認識した。

 峠から虎子山山頂まで距離2.5㎞、高度差340mほど。トレースもなく交代でラッセルだ。登り始めしばらくは急登が続く。岐阜県と滋賀県の県境尾根を忠実に登るのだが、総じて岐阜県側は広葉樹で「二次林」と言われる伐採後に再生したブナやコナラなどが成長している。紅葉時期は美しいだろう。対照的に滋賀県側はスギの人工林が多い。県域の違いが土地利用の違いにつながっていることを実感する。

 しばらく行くと虎子山南峰(1180m)で90度ぐらい右に折れる。積雪は50㎝くらい。さらに一つピークを越え山頂に到着。付近は80㎝から1mぐらいの積雪。北に貝月山、北東奥に鍋倉山、南に伊吹山、東方遠くに恵那山が眺望出来た。ただ三角点は雪に埋まっており不明だった。山頂まではツボ足でのラッセル。下山途中のピークの広場で昼休み。

頂上付近の二次林の様子
虎子山山頂にて

 ランチ後、軽アイゼンを着け国見峠に戻り国見岳方向に登る。400mほど行き、東本願寺の開祖、教如上人が隠棲したと伝わる鉈ヶ岩屋を目指す。尾根を降りると二つの大岩があり、岩と岩の間を通過した。ここが岩屋かと思ったが、岩屋の祠や案内看板は少し東側にあり、雪のせいで気付かず素通りしてしまい残念であった。林道まで降り車の駐車地まで全員無事に下山できた。

鉈ヶ岩屋を目指すも・・・

◆心の灯 「教如上人と春日村」
教如上人は浄土真宗開祖の親鸞聖人から11代目門主として、1558年(永禄元年)大阪石山本願寺に生まれた。1600年の関ヶ原の戦いで、上人は親しかった東軍の徳川家康と接近したため石田三成たちの西軍から追われた。その時、春日村の信徒たちは上人を国見峠近くの鉈ヶ岩屋へお隠しした。家康の世となり、上人は京都に帰り東本願寺を建てた。鉈ヶ岩は「教如岩」とも言われ、春日の村人に語り継がれている。

<ルート図>

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