大垣山岳協会

滝波山 2022.11.19

滝波山

月報「わっぱ」 2022年12月(No.493)

【 一般山行 】 滝波山 ( 1412.3m Ⅲ△ ) 清水 友子

  • 日程:2022年11月19日(土)(晴れ)
  • 参加者:L.宮澤健、大谷早、加藤美、小林和、清水友、竹森せ、藤井利、堀 義、三輪唯、村田美
  • 行程:中之江駐車場6:00=ラステン洞戸7:10=滝波山駐車地8:05-林道終点9:20-滝波山11:00~12:00-林道終点13:00-駐車地14:00=川浦渓谷=大垣17:05
  • 地理院地図 2.5万図:門原(岐阜2-3)

 滝波山は大垣山岳協会が奥美濃に選定した美濃百山の一つの山である。11月は12月に次いで日が短く夜明けも遅い。まだ星が瞬く薄暗い6時に大垣を出発した。

 車3台で岐阜市、山県市を通り洞戸の道の駅「ラステン洞戸」でトイレ休憩。その後板取川に沿って北上した。最奥の島口の集落まで走り、そこで左折し滝波谷に沿った林道を三俣と呼ばれる地点まで行き、標高600m付近に駐車した。付近では砂防工事をしていて、さらに上流でも工事をしているらしくゲートは開いたままだった。けれど車を乗り入れるわけにいかず、そこから歩き出す。

 登山口まで1時間余り林道を登る。比較的整備された道で足取りも早くなる。辺りは様々の色に紅葉した広葉樹林や植林した杉が広がっていた。南には蕪山や高賀山など美濃の山々が見えた。林道は地理院の地図より600mほど延長されていて、標高996mの登山口まで続いていた。

林道歩き

 長い林道歩きも終わり登山口に到着した。傍らの谷に目を落とすと崩落が激しい。この谷は10年ぐらい前の残雪期に、山岳協会の企画で谷を遡って山頂まで登った懐かしい場所だ。しかし谷は荒れていて、今登ることは難しいようだ。

 ここから山頂まで標高差400mを登ることになる。柔らかい土の斜面は非常に急で、時折石が崩れ落ちたりする。木を掴み四つん這いになりながら植林されたばかりの斜面と自然林の境の尾根を登る。きつい登りが続くが途中にすっかり葉を落とした若いブナの林にしばし癒される。1300m地点からは斜面が少し緩くなり薄い藪が出てきた。払い除けながら登ると激しい崩落地が見え斜面が一面に切れ落ちていた。後数年もすれば我々の立っている場所も根こそぎ崩れるのではないかと思った。

滝波山山頂で参加者一同

 そこから東を見ると冠雪した御嶽山、乗鞍岳、中央、南アルプス、笠ヶ岳がみえ滝波山が藪山であることを忘れるほどであった。山頂に近づくにしたがって、ブナの大木や杉の巨木が茂る緩斜面の窪地となった。道は不明瞭になり、迷いやすい所に赤布を付けながら登ると背の低い藪に覆われた山頂に到着した。握手を交わし登頂を祝った。

 藪の間から北に白山、南には伊吹山、舟伏山が展望でき最高の気分である。山頂は我々だけの貸し切りで、昼食をゆっくり摂りながら山談義に花が咲き楽しいひと時を過ごした。

 下山は登りに付けた赤布を取りながら足取りも速い。何と2時間で駐車地に着いてしまった。我が会はトレランクラブになってしまったようだ。

 時間に余裕が有ったので運転された方が近場の観光を相談されて川浦渓谷に立ち寄ってくださった。断崖絶壁の美しい渓谷や紺碧の水、そして赤い簪に似た実を付けた南天桐が一杯の実をつけて、まるで花が咲いているようであった。深秋を満喫した山行となった。

<ルート図>

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