大垣山岳協会

深山銘木と紅葉・南木曽岳 2022.10.30

南木曽岳

【 一般山行 】 南木曽岳 (点名・南木曽 Ⅱ等△ 1677m ) 丹生 統司

 会では2015年以来7年ぶりに南木曽岳を訪れた。急登に続く急登、急下降、激下り連続での周回、山頂付近で聞こえたほら貝の音色、確か7年前にも聞いた記憶が有る。樹齢を感じさせる木曽ヒノキやサワラ、コウヤマキの銘木に魅入り、その下で赤く色づいたドウダンツツジやモミジの紅葉を楽しんだ報告である。

<ルート図>
  • 日程:2022年10月30日(日) 晴れ
  • 参加者:L.大谷早、SL.丹生統、小倉浩、加藤美、竹森せ、藤野一、宮川祐、宮澤健、安村單、山本知、吉田正
  • 行程:駐車地8:18-上下道分岐8:58-点名・南木曽10:34-北ア・中ア展望所(避難小屋)10:56~11:51-摩利支天12:15-上下道分岐13:34-駐車地14:31
  • 地理院地図 2.5万図:南木曽岳、兀岳

 駐車地から林道を辿ると直ぐにトイレが有り用を済まして出発。林道から山道となるが浮石が多くて足元に注意が必要だった。

 谷に入ると大きな堰堤が有って、その奥に急傾斜で突き上げる南木曽岳が見えていた。

 堰堤から10分ほどで上り道と下山道の分岐に着いた。急傾斜での木階段が多いために時計回りの一方通行となっているようだ。分岐には「ヒノキ」と「サワラ」の木が有って名札が添えられていたが幹肌からは全く見分けが出来なかった。

 早くも木階段が出て来た。足場の板の間隔が微妙で隙間に靴がハマらぬように注意した。

 これはヒノキかサワラか問われれば幹肌の見分けが難しい。が「アスナロ」は肌のハゼ方が荒く、葉も大きくて直ぐ見分けがつく。飛騨や黒部の山に多く、この山では見かけなかったがネズコ(クロベ)は肌が赤くてキメが細かくスベスベで判別は容易である。

 右の木は「コウヤマキ」であるが木曽五木の中では見分けが一番簡単である。葉も全くヒノキ類とは違うので判りやすい。ヒノキとサワラは葉裏の気孔で見分けると聞いた。Yの形が「ヒノキ」で「サワラ」はHやMの形をしている。また葉の形状が丸こいのが「ヒノキ」、チクチク尖っているのが「サワラ」のようだが感度の鈍い指先ゆえに判別できなかった。コウヤマキの右の紅葉はドウダンツツジと思われる。

 右はエスケープの木階段分岐、岩場直登コースは禁止と聞いており「禁止の札」が有ると思ったがそのようなものは無かった。岩場にはワイヤーが1本垂らされていた。

 禁止の札は撤去されたのだと解釈して直登コースに4名が挑んだ。恵那山が山頂部を雲に隠して背後に聳え、足下に木段を行く小倉浩さんが見えて手を振っていた。

 高度を稼ぐごとにコウヤマキの高木が多くなり林床を笹が覆ってドウダンツツジは所々で葉を赤くして背伸びをしていた。

 木製階段も傾斜が落ちてかなり緩やかになって来た、山頂が近いのだろうか。すると、高みから「ほら貝」の音色が、ここは嘗て修験者の山で有った。7年前にも聞いたことがあるような記憶が、それにしても上手で手慣れた音色で有った。

 点名・南木曽、Ⅱ等三角点の有る1677.3mの山頂は樹木に囲まれ展望は皆無で誰もいなかった。写真を撮ると避難小屋の有る北アと中央アルプスの展望所へ出発した。

 途中で最高点1679mの展望台に寄った。北に御嶽山が見えるはずであったが生憎山頂部を雲の中に隠していた。代わりに苔に覆われた小さな御嶽見守り地蔵を撮影した。

 御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、中央アルプスの絶景展望所に着いたが生憎雲が多い天候で北アの方向は全く裾野以外見えなかった。東は中アの摺古木山と安平路山は明確に確認出来たが他の山は雲の中に山頂部を隠していた。

 ここで約1時間の昼食休憩をそれぞれベンチや大石の上でくつろいだ。時折陽が射すと暖かくなり雲が太陽を覆うとダウンを着込み一時を過ごした。

 展望所を後にして南に周回を開始した。尾根の途中で山頂を振り返ると深緑の針葉樹と花崗岩の大岩、笹原の草緑の絨毯の調和が箱庭のようで思わずカメラを向けた。

 摩利支天展望台大岩の上でそれぞれお相手を決めポーズをとり写真に納まった。どのペアがお似合いだったかは?逆光線で救われているかもしれない。

 摩利支天から引き返すと急下降が始まった。梯子を踏み外さぬように慎重に一歩、また一歩、激下りは中々尽きなかった。

 梯子の激下りから大岩の上に立ち一息入れると周りのドウダンツツジの紅葉に気付かされた。針葉樹の深い緑の中で赤い葉が際立っていた。

 長い激下りを終えると斜面のトラバースとなって見覚えの「ヒノキ」と「サワラ」の有る平地に降り立った。上り道と下山道の分岐である。

 時間も早いし駐車地への帰り道に男滝と女滝を見学することにした。左本谷に架かる滝が男滝、右の支谷に架かる滝を女滝と勝手に決めたが・・・

 大谷Lの韋駄天に引っ張られ滝見学で時間を費やしても早く帰れそうだ。林道歩き帰りの道中ではヒノキとサワラの葉裏の気孔を見比べ見分けのポイントを掴んだ。南木曽岳で学び一つ賢くなって今日は良い山行となった。完

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