【 個人山行 】 能郷白山(温見峠コ-ス) ( 1617.3m Ⅰ△ ) 丹生 統司
能郷白山といえば積雪期のイメージが強く無雪期に訪れる機会は少ない。初めての秋訪問は時期を逸してナナカマドは既に葉を落とし赤い実がかろうじて枝先に残り飾っていた。山頂台地の笹原を抜ける北風は冷たかったが南斜面にはまだ暖かさが残っていた。
- 日程:2022年10月29日(土) 曇り後晴れ
- 参加者:L.丹生統、SL.大谷早、北川稔、酒井康、森川浩、山中晴、山本知
- 行程:温見峠7:07-コロンブスピーク8:17-能郷白山山頂8:51-白山神社奥宮8:58~9:42-能郷白山山頂9:47-温見峠10:57
- 地理院地図 2.5万図:能郷白山
午前5時大垣を早立ちして国道157号の難所クラミを越えた。この時季の温見峠は混雑が予想されたからだが既に2台の車が道路脇に駐車していた。
ブナの葉は焦げたような黒茶色で既に足元に落ち葉となっているのが多かった。
ブナの葉が丈の低いモミジを霜から守ったのか、それとも風除けになったのか、所々にハッとするほど綺麗に色づいた紅葉が残っていた。
高度を稼ぐごとに足元に落ち葉が増えて足に、いや、高齢者にやさしい道となっていた。
休憩時間を利用して地形図講習、本日初参加のSさん始め今年入会の後輩にやさしく説明する山本知女史。頼もしい先輩に聴き入る後輩たち。
山頂方向はガスの中、時折冷たい風が吹き抜けていた。これから県境稜線の山々は冬型の気圧配置と共に時雨れた日々が定着する。
ナナカマドは既に葉を落としていたが赤い実をかろうじて残していた。ドウダンツツジと共に真っ赤に斜面を彩るのだが今年は何処も紅葉が今一つであった。
コロンブスピークを過ぎると傾斜も落ちてトップは足早になる。綺麗に刈られた笹原の道をゆっくり気持ち良く歩きたいのだがそうはさせてくれない。写真を撮っていると直ぐに置いて行かれる。今日は韋駄天の大谷女史がリードだった。
地を這う根曲がりのダケカンバ、大蛇か?八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を跨いで歩いているようだ。
ガスの中にぼんやりと高みが見える、山頂は指呼の間で有る。
能郷白山山頂到着、まだ8時50分である。昼飯には早いし、お腹もすいていない。白山神社奥宮にお参りしようとなった。
無雪期に神社奥宮にお参りするのは初めてである。こんな立派な道が案内してくれるとは、その先に綺麗な三角錐のイソクラが手招きしているようだ。
能郷谷からの前山経由尾根ルートを見下ろす。前山から尾根に薄っすらと道が確認出来るが藪が覆っていると思われる。右の谷は白谷であるが徳山ダム湖は見えなかった。
三角点の有る山頂で前山からの道を捜したが見つからなかったが奥宮への途中へトラバースして合流していた。これも無雪期の発見である。
能郷白山神社奥宮の社は木造造りで大きかったが2018年の台風で倒壊したそうだ。小さくなって再建立されていたが過疎化で集落も戸数が嘗ての半数となり維持が大変だと聞いている。
祠の中には救急箱が入っているようだ、そういえば今夏の槍ヶ岳飛騨沢でも同様の設備を見たがそれだけ事故が多いのだろう。
奈良の若草山に似て芝に覆われたような美形の「イソクラ」が本当に近く見える。雪が有れば1時間ほど、時間も早いし行きたそうな顔をしている。がヤブは一見浅いように見えて尾根の鞍部になると深く濃密になると脅して、またの機会とした。
山頂に引き返すと青空が覗いて来たが白山までは見えない。酒井さんの発声で万歳を三唱して下山開始。明日は南木曽岳へ連登、今日は早く帰ろう。
温見峠に帰って来ると国道両脇は数多の車で埋まっていた。帰りの狭い国道157号では対向車の来ないことを祈ってハンドルを握るも3度ほど鉢合わせ、クラミの酷道を避けて猫峠、折越峠を越えて上大須経由で帰垣した。完
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