大垣山岳協会

花房山 2022.04.09

花房山

月報「わっぱ」 2022年5月(No.486)

【 一般山行 】 花房山 ( 1189.5m Ⅲ△ ) 三輪 唯夫

  • 日程:2022年4月9日(土)(快晴)
  • 参加者:CL.佐藤大、SL.丹生統、尾内順、大谷早、加藤美、後藤正、中田英、藤野一、宮川祐、宮澤健、三輪唯、村田美、山本知
  • 行程:岐建荒尾駐車場6:30=東杉原駐車場(標高217m)7:20~7:40-休憩1(654m)8:35~8:45-休憩2(895m)9:35~9:45:-休憩3(1040m)10:35~10:40―花房山10:50~11:50―休憩(890m)12:45~13:00―駐車場14:15=荒尾駐車場15:30(解散)
  • 地理院地図 2.5万図:美濃広瀬(岐阜11-1)、樽見(同7-3)

 荒尾駐車場から3台の車に分乗し、トイレ休憩をはさんで桜の移り変わりを楽しみながら一目散に登山口の東杉原を目指した。リーダーの佐藤さんの挨拶の後、登山を開始した。

 最初の急登は老体にはこたえたが、とりあえずついていく。休憩1では、大きな石に太いワイヤーを巻き付けた跡があり、過去に立木が伐採されたと思われる。途中のブナ、檜、樅ノ木の大木はその残りと思われ、私達を優しく迎えてくれた。

 花房山までの中間点の標識を9時過ぎに通過し2回目の休憩となる。ここでリーダーからストックをしまう指示が出されて、この尾根の核心部である「蟻の戸渡り」に向かうこととなる。両手を自由に使えるようにと、リーダーの的確な指示である。出発してすぐに後方から聞きなれた声で「イワウチワの群生がある。これを見過ごすとは、君たちはもっとゆとりをもって登山を楽しめ」と声が飛ぶ。尾根が細くなって両側が切れおちた岩尾根を歩く小生には、とてもそんな余裕はない。老熟な彼だからと尊敬の念と何時かはそんな登山をしたいと思いながら、むき出しになった木の根と枝条をつかんで無事に核心部を越すことができた。

 休憩3までストックを使わずに来たので、足に相当な負担がかかっていると実感した。常日頃からストックにお世話になっている所以である。事実下りでは、脚が笑ってしまった。ストックの有難みと老いを感じた。尾根を登りきり稜線に出ると所々に雪が残っていた。

 今日がリーダーデビューの佐藤大輔さんの万歳三唱で、登頂できたことに喜びをかみしめた。頂上は360℃の大パノラマ。仲間が発する山名は、30年ほど登山から離れ奥美濃の山に縁遠い小生には、恥ずかしい話だが、実感が伴わない。眼下に徳山湖が青い水を湛えていた。その青さは、空の青さとも違い神秘的である。この湖は徳山住民の立ち退きで完成したことを忘れまいと心に誓った。

花房山山頂より北を望む。
正面に徳山ダムとダム湖、奥に能郷白山(左側)を盟主とした県境稜線の山々が並ぶ。

 帰路は多少余裕が出来たのか、ピンク色の「イワウチワ」、黄色い花の「アブラチャン」、白い花の「タムシバ」が目を楽しませてくれた。そして4月と思えない気温の上昇は、麓の木々の新芽を鮮やかな新緑へと様相を変えていた。地球の温暖化が叫ばれている昨今では、今年の積雪は異常と思える程であった。でも復帰した小生には、親しみやすく有難い雪でもある。

<ルート図>

地理院地図


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