大垣山岳協会

鎗ヶ先 2021.12.05

鎗ヶ先

月報「わっぱ」 2022年1月(No.482)

【 月例山行 】 鎗ヶ先 ( 965.5m Ⅲ△ ) 大谷 早苗 

  • 日程:2021年12月5日(日) (晴れ)
  • 参加者:CL.藤野一、SL.丹生統、阿部育、大谷早、奥田恭、加藤美、金光鏡、後藤正、清水友、清水満、竹森せ、堀 洋、宮川祐、宮澤健、村田美、安村單、山本知
  • 行程: 岐建荒尾駐車場7:00=駐車地7:55~8:15-612mピーク8:45-鎗ヶ先10:00~11:00-駐車地13:00=かすがもりもり村13:20=岐建荒尾駐車場14:30(解散)
  • 地理院地図 2.5万図:美束(岐阜12-1)

 今日の山は鎗ヶ先。麓から見ると槍の穂先に似た形をしているところから名前が付いたと言われている山だ。駐車地から見る山々は雪をかぶり青空に映えて素晴らしい山容を見せてくれている。山頂からの眺望に期待を寄せつつ、急登に不安を抱えながら出発した。

登山前

 8:15歩き始め。獣避けフェンスを開けて山へ入ると杉林が広がっていて、そこを通り抜けると急登が始まった。真直ぐに続く尾根を見ると急登続きで不安になり、つい足元だけ見て登っていた。傾斜の緩い道に落ち葉が積もっていると足に優しいが、急な尾根に積もった落ち葉は滑ったり、木の根が隠れていたりしてとても歩きづらいし危ない。

 気を付けながら登ること30分で612mのピークに着いたが、リーダーや理事長からまだまだこれからが大変、と言われ気を引き締めた。歩きながら「尾根も細いし急なので落ちないように気を付けて」と何度もリーダーから声がかかる。

 700mを過ぎた辺りから雪もついてきた。落ち葉と凍って硬い地面の急登で緊張が続く。稜線の手前辺りから岩も出てきた。ロープもあるが気の抜けない急登が続く。

岩場の急登

 あっ、明るくなってきた、稜線だ。もう少し行けば楽になる。明るい空を見上げながら登ると稜線に着いた。振り返れば遠く伊勢湾まで見え水面がキラキラ光っていて感動した。あと少しで山頂だ。雪がつき凍ったやせ尾根を滑り落ちないよう気を付けながら登ってきたが、稜線上は風も無く陽もサンサンと当たり雪が柔らかく歩き易い。

尾根での雪山歩行講習

 もう一息、やっと山頂に着いた。山頂には10㎝程の雪が積もっていたが、眺望は期待通り。360度の眺望で雪をかぶった乗鞍、御嶽、穂高連山までも見通せ素晴らしかった。風も無く穏やかな晴天の下、昼食タイムをゆっくり過ごすことが出来た。

山頂にて、積雪量10cm

 いよいよ下山である。登ってきた急な尾根を下ると思うと少し不安だが、登ってきた時凍って硬かった地面がすこし緩んでいてホッとした。820m辺りで地図と磁石を出して後藤さんより地図読みの実践講習をしていただいた。下山時に間違った尾根に降りてしまわないよう確かめながら降りることが大切だと学んだ直後、760m辺りを下山していると後ろから「よく確かめて」と声がかかった。前方に赤布が下がっていたため、えっ、正しいのでは?と思ったがよく見るとやはり間違った尾根を下りていた。私たちが登ってきたのは中瀬ルートなのに寺本ルートの方へ下りてしまったようだ。

 分岐まで登り返して地図と磁石を出し再度確認した。人が残していった赤布を信用してしまう恐ろしさも感じたが、地図読みの大切さや他人の赤布を信じてはいけないこと等学んだ。

 13:00に駐車地に無事下山。急登続きで大変な山だったがお天気に恵まれ、素晴らしい眺望を楽しめ、多くのことを学んだ心に残る山行だった。

<ルート図>

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