【 一般山行 】 高時山 ( 1564m Ⅱ△ ) 後藤 正雄
- 日程:2021年11月6日(土) 晴れ
- 参加者:L.鈴木正、清水満、竹森せ、藤井利、堀 洋、後藤正
- 行程:大垣5:30=安八スマートIC=(名神・中央道)=中津川IC=国道257号=付知峡口=中津川市道加子母 50 号(県道486号)脇駐車地(標高約 650m)7:35~45-930m林道出合8:47-点名・野田ノ尾Ⅲ△9:48~55-上部林道出合10:25-高時山北峰(標高約1540m)12:20~25-高時山山頂Ⅱ△12:43~45-高時山北峰13:03~20-野田ノ尾手前の鞍部15:15-(林道)- 930m林道出合15:50-駐車地16:35~45=大垣19:10
- 地理院地図 2.5万図:加子母
加子母の高時山は、渡合温泉から登るルートが一般的である。加子母から林道を登ったルートも散見されるが、いずれにしても木曽越峠から登るルートが大部分である。今回の山行は、付知川右岸から登る付知尾根コース。滅多にない機会であり参加を申し出る。
11月に入り好天が続いていたが、7日(日)はあいにくの雨予報。1日前倒して6日(土)の山行となった。おかげで天気快晴、最高の登山日和。楽しい1日になりそうである。
名神・中央道にて中津川に向かう。中津川ICで鈴木リーダーと合流し、国道257号を北上、付知峡口から王滝加子母付知線に入る。この道は周辺にキャンプ場も多く、結構な交通量がある。通行の妨げにならないよう道幅の広がった道路脇に車を停める。
藪山対策のため、ヘルメット、ゲーター(スパッツ)を装着し、赤布も十分用意する。万事準備怠りなく、急斜面の取り付きから登り始める。
登りはじめは急登、かつ雑木が生い茂る。下山時に苦労しそうだ。
150mほど登ると傾斜が少し緩み木曽檜の森となる。かなり歩きやすくなり、順調なペースで標高をあげる。
林道出合(約930m)に到着、小休止。林道を回り込み、尾根を登る。
植林檜がほとんどだが、色鮮やかな黄葉もチラホラ見られる。
徐々に笹薮も濃くなってくる。
球?を抱きかかえる2足歩行のブナが出現。
1090m、東南東へ伸びる尾根と合流する。この尾根が国有林との境界である。西側に本州製紙(王子製紙→現・王子ホールディングス)の杭を見つける。
東側(右)の檜に貼付けられた「境界見出票」を頼りに尾根を登る。
緑(檜)と黄葉(唐松)の並木道。
1140m 三等三角点「野田ノ尾」に到着する。木漏れ日が黄葉を引き立てる。
柱石の頭は、境界杭と同様に赤く塗られている。
野田ノ尾から先、鞍部を経て境界尾根を登る。また林道と出合う(約1200m)。地形図にこの林道の記載はない。
林道から、再び山中に入る。ここからが本日のハイライト。高時山まで藪・ヤブ・やぶのオンパレード。
朽ちかけた檜、二股に分かれた檜、様々な表情を見せてくれる。
藪の中では、楓の鮮やかさがより映える。
藪の状況をレポートする。下の写真は、先頭を突き進む鈴木リーダーからの提供である。ご覧のとおり、背丈を越えるスズタケが生い茂りどこが道か皆目見当もつかない状況である。地形図では徒歩道の破線があるが、今は跡形もない。
藪の底を確認すると、踏み跡らしきものがわずかに見受けられる。しかし、少し進むとすぐに見失う。何度も藪に潜りながら確認しながらの前進、疲労が徐々に蓄積していく。
しんがりは、赤布の取り付けで大忙し。こまめに取り付けていくが、まごまごしているとすぐに先行メンバーの姿が消えてしまう。追いつくのに一苦労である。
激藪と戦うこと2時間。やっとのことで、高時山北峰(約1540m)に到着する。展望が開け、北側には御嶽山の雄姿が見える。これまでの苦労が少しは報われた感がある。
高時山まであとわずかだが、これまでの激闘で疲労困憊。帰りの体力温存も鑑み、竹森さん、堀さん、私の3名が空身にて往復することとなる。
ぱっと見、道もはっきりしていて藪もないだろうと高をくくっていたが、やはり藪は待ち構えている。途中、私のストックが藪にとられてしまったが、帰りに発見できたのはラッキーであった。
高時山山頂(1564m)到着。二等三角点は、野田ノ尾と同様に、柱石の頭は赤く塗られている。山頂には渡合温泉から登ってきたという3名の1パーティのみ。紅葉の時期でもあるので、もう少し登山者がいるかと思ったが意外である。
山頂にて御嶽山を背景に記念撮影。北峰にて待っているメンバーもいるのでほうほうの体で山頂を後にする。
北峰に戻るも時刻は13:00を過ぎている。登りの激闘を考えると下山も時間がかかりそうだ。手短に昼食をとり、下山開始とする。
赤布を探しながら降りていく。気持ちに余裕ができたのか、登りとはまた違う風景が見られる。日に照らされた紅葉が鮮やかである。
大きな切り株が。樹齢何年のものだろうか。根もあらわになっている。枯れたため伐採されたのか、それとも逆か。
野田ノ尾へ登り返しをせず、手前の鞍部(約1085m)から林道(地形図未掲載)へ下りる。
ススキに囲また林道をすすむ。普段だと林道歩きに嫌気がさすが、今日は違う。藪がないことのありがたさを実感する。
登り小休止をした林道屈曲部(約930m)まで戻ってくる。北西方面に高時山が見える。なんとかここまで下りてきたものだ。
日暮れの時刻が迫ってきている。残り僅か、もうひと踏ん張り。
最初は緩やかであったが、徐々に傾斜がきつくなる。最後の急斜面、下りやすいところを探す。
当初計画通り明るいうちに全員無事下山できた。登り約5時間、下り約4時間30分、激藪に苦しめられた山行であった。苦しめらた分、その達成感はひとしおである。
タフな山行となったが、メンバー全員の記憶に残る山行となったであろう。鈴木リーダーをはじめ、メンバーの頑張り、助け合いに感謝申し上げたい。
ルート図
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