大垣山岳協会

雨のち晴れ! 登って降りての千本ノック! 2021.10.31

伊木山

【 個人山行・岩登り 】 伊木山 中田 英俊

  • 日程:2021年10月31日(日)
  • 参加者:中田英、伊藤正、吉田千
  • 地理院地図 2.5万図:犬山

 我が会にも次第に沢登り、クライミングをしてみたいという新人さんが増えてきた。その中でも何度か沢登りやクライミングを経験しているのだが、もう少しで安定感が出てくるなあ、と思っていた吉田さんを伴って岩登りの練習に行ってきた。普段はヤブ山や沢を中心に登っている伊藤君も付き合ってくれるとの事。当初芥見権現山の岩場で練習しようとしていたのだが、朝から雨模様。そこで何があってもすぐに逃げる事が出来る伊木山の岩場に変更した。

 現地に到着したがやはり雨。しかし今日は岩を登る事より吉田さんの懸垂下降を中心に練習するのが目的としている。駐車地のすぐ横にあるゆるい壁を使い、上部に支点を構築した後、まずはトップロープで登ってもらう。登りはスイスイ行けたのだか、いざロワーダウンになると「怖い!」のおよび腰。それでも恐る恐る降りてきた。やはり不安定な下り方で、見ている方がヒヤヒヤしていた。しかしこれが今日の課題。本人も怖がりながらもヤル気は十分。伊藤君の的確な声かけで徐々にバランス良くロワーダウン出来るようになってきた。

 次はいよいよ自分自身で下降する懸垂下降に挑戦。どうしても眼下の垂壁にザイルを頼りに飛び込むのは勇気がいる。初めは補助ザイルでバックアップを取ってもらいながら懸垂下降。でも先程ロワーダウンで感覚を身につけたのかなかなか上手い。

 それでは、と言う事で今度は補助無しで懸垂下降に挑戦。これが見違えるように安定している。感覚をつかんだようだ。高さに慣れた所で今度は岩を登ってもらう。トップロープでのクライミングだが軽快に登っていく。ちょっと厳しいルートも諦めることなく食いついていく。これは上手くなるなあと思わせる登りだ。最後は15メートル以上はある垂壁を登りきった。問題は下降。ロワーダウンとはいえかなりの高度感。しばらく下を見ていたが意を決してか練習した通りに降りてきた。「怖かった」との事だったが半日とはいえ練習を始めた時とは別人だ。教えたとおりに上手くなっていく人を見るのは嬉しいものだ。やがて天気も回復し青空が見えてきた。ルートを変えつつ反復練習。お昼頃までの練習のつもりだったが終わってみれば午後2時過ぎになっていた。

 「岩登り」は普通の山歩きをする人にとっては、スタイルが違うと思う人が殆どだと思う。しかし山登りにおける「危険回避」と言う意味ではあらゆる技術や心構えの要素が沢山あると思う。岩登りを始めることでこれからの登山に生かせる何かが見つかるかも。皆さんも一緒にやってみませんか?

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