大垣山岳協会

不動山想定沢登り…貝月谷から貝月山 2021.09.25

貝月山

【 個人山行 】 奥美濃・貝月谷から貝月山( 1234.25m Ⅱ△ ) HT

  • 日程:2021年9月25日(土) 晴のち曇り
  • 参加者:OA、NH、HT
  • 行程:貝月谷林道駐車地7:10-入渓7:25-800m二俣8:50~9:00-1010三俣10:10~10:30-貝月山山頂11:50~12:50-登山道-駐車地14:30
  • 地理院地図 2.5万図:横山

当初は沢泊で不動山を訪れる計画だった。
しかし、日曜日の天候が怪しげだったので直前に中止。
沢慣れのしていないOさんの練習を兼ねて貝月谷へ向かった。

貝月谷は気軽で緊張感なく流芯をいける楽しい谷だ。
今回はゆっくりとした遡行の中で
今まで見なかった風景を発見したりして更に楽しさが増した。
詰めでは薮の急斜面や軽い笹薮漕ぎがあり
不動を目指すOさんにも良い練習になったと思う。
もちろん、不動本番の薮とは比較にならないが。

新しい堰堤を越えた所から何時ものように入渓。
すぐに美しい造形の流れが迎えてくれる。
今日は練習のため積極的に流芯を行くと打ち合わせている。
沢慣れないOさんには少々きついかと思ったが流れの中を進む。

Oさんに足の置き方や、重心の移動などに注意するよう話すと
自分なりに工夫してついてくる。
N君からも色々アドバイスを受けていた。

左側が三日月の形をした滝が現われる。
特徴的な造形のその滝を直登したいと思っていたが
ちょっと難しく迷惑をかけそうなので遠慮しておく。

Oさんは頑張ってついてくる。
自分で登る、という意識が欲しいのであえて手は出さない。

ゆっくり遡行している所為だろうか、
今まで素通りしていた貝月谷の美しさに気付かされる。
樹林の様子がとても良い。

大きな淵の向こうに巾広の美しい斜瀑がかかる。
これもこの谷では特徴的な滝だ。

積極的に流芯を登る。
手出しは無用だ。

740m二俣には栃が立ち並ぶ。
改めて見るとここの雰囲気もいい。
右俣を登るのも良いかもしれない。

740m二俣を越えた左岸に小滝がかかっていた。
あんな滝あったかなあ、と近づいてみる。
するとその奥に広がる樹林がすばらしかった。
貝月谷はこんなに豊かだったんだ、と驚かされた。

途中には潜り岩もあり、N君が潜って楽しませてくれた。

800m二俣を越えると巨岩が両岸に散見できるようになる。
大きな岩屋を作っているものが多い。

そんな中で何かありそう、と登った台地は苔むして癒しの空間だった。

気になって見に行った中腹の岩屋は地がならされていた。
何かの動物のすみかになっているのだろうか。
ゆっくり歩いているといろんな発見があって楽しい。

二条の滝が出てきた。
奥に空間があるので裏見が出来るかな、と入ってみた。
しかし、ちょっと狭かった。

これも特徴的な溝状の滝が現われる。
もちろん流芯を楽しく登っていく。

まだまだ出てくる小滝は積極的に登る。
Oさんもだんだん慣れてきたのか登る姿に安心感が出てきた。

1010m三俣は右俣へ入って行く。
ここはうっかりすると見逃してしまうところだ。
明瞭な左俣に注意していれば見落とす事もない。

出合から小滝が連続して詰めとしては楽しい。
N君も次に貝月谷にくるなら詰めはここだな、と言っていた。

最後は二俣の両側にそこそこの規模の滝がかかる。
今回は山頂直登を目指して右の滝を登る事に。
直立する4mの滝でホールドは豊富だ。
しかし、Oさんには厳しい。
ロープを出してプルージックで登ってもらう。
ついでにここで懸垂下降も練習してもらった。

最源流部に至ると豊かな樹林に囲まれいい雰囲気。
だけど地盤が脆い。
段差で足を掛けた岩が崩れたり、手をかけた岩がはがれたり。
注意深く登っていく。

沢を抜けてからは枝が低く張った急斜面を枝をかき分けながら登る。
山頂から北東に延びる尾根に出て
山頂に向かう間も枝をかいくぐりながらの前進。
最後は笹薮漕ぎをして山頂展望台脇に出た。
図らずも不動山を想定したような詰めになった。
でも本番はこの数倍と聞くとOさんは鍛えなければと
決意を新たにしていた。

晴れ予報だったのに雲が空を覆い遠くは霞んでいた。
それでも蕎麦粒山や天狗などは明瞭に見えた。
また南には琵琶湖がうっすらと伺う事ができた。
テーブルに陣取って休憩をしていると
数組のハイカーが入れ替わり立ち替わり訪れる。
彼らにはさぞかし違和感のあるパーティに映った事だろう。

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