大垣山岳協会

涼を求めて・尾西谷 2021.08.08

尾西谷(国見岳)

【 個人山行 】 沢登り 尾西谷 丹生 統司

 8月7、8日は双六岳の計画であったが悪天候判断で中止となった。7日は晴天の中無為の一日を過ごしたが8日はありがたい沢の誘いが有った。はじける水を全身に浴びて涼を楽しめた。

<ルート図>
  • 日程: 2021年8月8日(日) 晴れ
  • 参加者: L.中田英、加藤美、佐藤大、丹生統、山本知
  • 行程: 揖斐川町春日尾西白山神社8:00-尾西谷入渓8:20-天空の滝10:40-県境稜線11:20~12:10 国見峠12:40
  • 地理院地図 2.5万図:美束

 尾西谷沢登りは6月に当会の行事で行われたばかりであるが中田以外はこの時参加出来なかった。Y嬢は今日が沢デビューである。花崗岩の谷は良い滝が多い、沢登りの楽しさを知ってもらいたい。

 このところの晴天で岩に付着した青苔は乾燥しており岩に触れた時に少し安心感がある。しかし晴天続きといえどもサンダルでの沢登りは大変だろう?この日沢靴を忘れたDくんの沢スタイル。

 晴天続きと言え岩床は滑っており油断できない。岩との接着面を沢靴の裏全体で捉えるイメージ、出来る限り靴裏を岩に対しフラットにすると滑りにくい。

 階段状の易しい小滝を水を浴びて登る。下界の暑さを忘れて快適、何より今までヒルとの対面がなくすべてが快調である。

 枕状の大岩を重ねたような滝、中央は踏み台でもなければ無理、何処から超すか思案のリーダー。

 左岸よりのスラブを直登した。

 空中湿度豊富な岩場にイワタバコの紫色の癒しの花。

 サンダルのDくん滑っちゃった。靴底に捲いてあったシュリンゲは直ぐに役立たずに、以後ゴム底で頑張って来たが、それでも踏ん張って以後を歩き通した。

 逞しく登って来る仲間達、今日初めてのY嬢も要領を掴んで頼もしい。

 流芯を登る方が滑りは少ない。

 亀の甲羅のようなヌメリ滝。

 ナメが連続する。

 先日のゲレンデでの岩登り講習の成果はエイトノットフォロースルーをちゃんとマスターしていたことである。ザイルの結びを覚えているということは主体的に山に行こうとする証である。

 ゴム底が滑りスリップし安全を期してアンザイレンした。

 天の岩戸のような大岩を越えて、と思ったら岩穴の潜り抜けだった。

 先回りして何処から現れるかと思ったら竪穴からヘルメットが覗きビックリ!

 天空の滝と名付けられたスラブ状滑滝、下部を登ったが滑り台に降参して左岸に逃げた。

 谷筋の水が細くなりついに消えると藪を掴んで稜線を目指す。辛くて苦しいがこれが奥美濃の山登りの宿命である。今日は藪が薄くて藪漕ぎは無かった。

 伊吹山から続く北尾根の末端近くの国見岳の急登斜面が始まる手前の県境稜線に出たようだ。そこは風が吹き抜けており藪の急登で汗ばんだ身体にはすごく心地よかった。

 約50分の昼食タイムで衣服を濡らした汗はすっかり乾いた。国見峠には1台車をデポしてある、峠を目指して整備された道を下った。

 登山口の白山神社によって車を回収し荒尾の駐車場に帰って来ると、そこは気温38℃で凄い熱風が吹いていた。駐車していた車のハンドルが熱くて持てない、駐車許可証もアッチッチ、40分前の山の涼感との差に驚きエアコンの温度を思いっきり下げた。完

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