月報「わっぱ」 2021年8月(No.477)
【 岩登り講習会 】 鈴鹿・石水渓(鬼ヶ牙) 平木 勤
- 日程:2021年7月18日(日)(曇り)
- 参加者:CL.平木勤、SL.中田英、西村洋、丹生統(以上2名臨時講師)、奥田恭、加藤美、西村恵、廣瀬美、村田美、山本知、吉田千
- 行程:岐建駐車場6:00=石水渓8:00~(午前の部)~11:00~昼休み~11:45~午後の部~12:30=岐建駐車場15:20(解散)
- 地理院地図 2.5万図:伊船(名古屋11-1)
今年1回目の講習会は山協としては初めてとなる高木山で行った。場所が変われば雰囲気も変わり、楽しい講習会となった。2回目の今回はかつて講習会によく使われたのを懐かしんで、石水渓の岩場を久し振りに訪れることにした。ここならコンパクトで手際の良い講習会が出来るだろう。
梅雨が明けて全く天候の心配はしてなかったのだが、当日は今にも落ちてきそうな曇り空。山間部は尚更怪しい。折角やる気で集まったメンバー達の期待を裏切らないでくれと祈りつつ現地へ向かった。
石水渓に到着して吃驚。車輛の通行と駐車の規制が行われていた。どうやらバーベキューを排除するための対策らしい。マナーの悪いグループが多いのだろう。そのあおりを受けて、車を離れた所において歩かざるを得なかった。
岩場の下に着いて、まずは基本であるロープの結び方の講習。スタッフ不足のため、ベテランお二人に臨時講師をお願いした。プルージックからエイトノット、簡易ハーネスまで登山で必要となる基本的な結び方を丁寧に指導していただけた。
結び方講習の間に僕と中田君の2人で岩場にロープを設置。今回は初心者にはプルージックによる岩登りと懸垂下降、経験者にはビレーとマルチピッチクライミングを体験してもらう、というテーマがあるので、それに相応しい設置を工夫した。
全員に岩場に上がってもらい、さっそく岩に向かってもらう。初心者の手引きは引き続きベテランお二人にお願いした。やはり経験がものをいうのだろう、全くの初心者だった方も最後はバランスよく登れるようになっていた。
ゲレンデでの練習風景
僕と中田君は経験者を担当。ただ岩を登るというところから一歩進んで、クライミングに積極的に関わってもらうために、トップロープクライミングのビレーヤーを体験してもらった。ビレーヤーは登っている人の安全をロープを介して直接確保している。だから一瞬たりとも気が抜けない。岩登りへの集中度が変わってくる。
一人一人、熟練者の中田君からビレーの丁寧な指導を受ける。まだまだ、みんなぎこちない感じだが繰り返す内に上手くなっていくだろう。何れクライマー、ビレーヤーのペアが組めるようになればクライミングの面白さは倍加する。
トップロープビレー体験後は僕と中田君でリードクライミングを実演。その後、休憩。今回は奇しくも同年代の女性が集まり山の話に花が咲いていた。入会時に同年代が少なかった僕としては羨ましいばかりだ。お互いに刺激し合って高め合ってほしい。
休憩後はマルチピッチクライミングの体験を、と意気込んでいたが、クライミング経験者にリードクライミングとセカンドビレーを指導していた所でポツポツと雨が落ちてきて岩肌を濡らした。こうなるとクライミングは出来ない。あわててメンバーを集めセカンドビレーのやり方だけを中田君に説明してもらった。しかし、どれだけ意味が分かってもらえたか怪しい。
登る事に関しては今回の参加メンバーはある程度のレベルに達していて頼もしい。しかし、そこから更に進むとなると継続的な練習が欲しい所だ。また、降りる練習をもっとした方が良いかもしれないと今回感じた。登れるけれど降りるのが怪しげな人が目についた。沢登りなどではロープを使って登るよりも、降りる機会の方が断然多い。次回はそのあたりにも気を付けてやれると良いと思う。
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