大垣山岳協会

武奈ヶ岳 2021.05.09

武奈ヶ岳

月報「わっぱ」 2021年6月(No.475)

【 一般山行 】  武奈ヶ岳 ( 1214.2m Ⅲ△ )  河口 加代子

  • 日程:2021年5月9日(日)(曇り)
  • 参加者:1CL.藤井利、1SL.宮澤健、2CL.杉本眞、2SL.竹森せ、阿部育、安藤正、大谷早、奥田恭、加藤美、金光鏡、河口加、清水友、清水満、田中恵、名和妙、丹生統、藤野一、堀 義、村田美、山田真、山本知
  • 行程:岐建駐車場6:00=道の駅マキノ追坂峠=葛川市民センター駐車場8:10~8:25-御殿山10:50~11:00-武奈ヶ岳(昼食)11:45~12:55-御殿山13:40-葛川坊村駐車場15:35~15:55=大垣18:35(解散)
  • 地理院地図 2.5万図:花脊(京都及大阪1-4)、比良山(同1-2)、北小松(同1-1)

 滋賀県大津市、高島市境にある武奈ヶ岳は琵琶湖西岸に南北に連なる全長約20㎞の比良山地の最高峰です。山名の由来は山域にブナ林が多いことからとされています。春は桜と新緑、秋は紅葉、冬は樹氷と1年を通じてとても人気のある山です。今日も曇り空の下、多くの車が停まっていました。

 今日は総勢21名。藤井リーダーから1班と2班に分かれて、少し距離をとって歩くようにとお話がありました。駐車場から安雲川を渡って明王院の赤い三宝橋を通り登山道に入ります。いきなり急登です。杉の植林地の中九十九折の急坂を登っていくと所々に杉の大木が根こそぎ倒れていました。2018年9月に近畿地方を襲った台風の爪痕です。登山には支障ありませんが1箇所だけ幹の太い杉の木が道を塞いでいました。小柄の私は倒木の下をくぐり抜けましたが、半分以上の人は足が長くて乗り越えていきました。

 さらに急坂が続いて風もなく蒸し暑かったので衣類の調整と水分補給の為倒木をベンチ代わりにして小休憩しました。しばらく登ると自然林に変わりやわらかな新緑が疲れた体を癒やしてくれました。登山道脇にはトリカブトの大群生がありました。

 尾根筋に出るとやっとゆるやかな登山道になり、冬道と夏道の分岐に出ました。右の夏道を巻きながら歩くこと10分、冬道との合流地点です。このあたりからポツリポツリと雨が降ってきて全員カッパを着ましたがすぐに止みカッパを脱ぎました。また急な登りが続き11時に御殿山に着きました。

 一旦下りワサビ峠を通過してすぐに登り返して行く中、大粒の雨が降りだし再びカッパを着る羽目になりましたが、今回もすぐ止みました。峠を過ぎると一気に視界が開けて開放的な西南稜の稜線歩きです、両側にはピンク色のイワカガミがたくさん咲いていて私達を出迎えてくれました。もう少しのガンバリです。

 ついに11時50分山頂に着きました。山頂からは360°の展望で鈴鹿の山々、伊吹山、白山、御嶽山、乗鞍岳が見えるはずですが今日はガスで真っ白です。残念ながら琵琶湖も何も見えません。

 山頂には大きな標識が立っており、横には風情あるお地蔵様が祀られていました。三角点は以前は標識の側に鎮座していたと皆が言っていましたが探しても見当たりません。もう少し探したらすこし離れた所になんとブルーシートに包まれた柱石が横たわっていました。隣には盤石もあります。ブルーシートの上には(長年の風雨による侵食で三角点が倒れてしまいました。危険の為当分の間仮置きしています。ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします)と書いてありました。

 2020年9月に国土地理院の人が武奈ヶ岳に登った時に移したそうです。元通りになるのは未定です。

 山頂ではさいわい雨も降らず1時間位楽しいランチタイムです。恒例の記念写真も撮りました。13時に下りかけた時、嬉しいことにガスが切れて近くの山々が見えてきました。緑のグラデーションがとてもみずみずしく美しく、思わず拍手です。

武奈ヶ岳頂上で参加者一同

 下山も急下りで浮石や砂利が多く、滑らないよう気をつけて下り、こまめに休憩しました。今日の山は急登急下りでしたが、危険な箇所はなく歩きがいがありました。いつものように歓喜の笑い声もなく静かな山行きでした。皆さん優等生でした。

<ルート図>

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