大垣山岳協会

牛松山 2021.03.30

牛松山

月報「わっぱ」 2021年4月(No.473)

【 週日山行 】  牛松山 ( 636m △なし、629.0m Ⅲ△ )  安藤 正明

  • 日程:2021年3月30日(火)(曇り)
  • 参加者:L.安藤正、岩田嘉、大谷早、大塚花、大橋礼、小倉繁、桐山美、宮澤健
  • 行程:岐建駐車場6:30=関ヶ原IC=大山崎JCT=亀岡IC=市営七福駐車場9:20~9:35-登山口10:20-参道10丁目11:10-金比羅神社11:50-牛松山12:00-三角点12:10~12:55(昼食)-愛宕神社13:45-市営七福駐車場14:05~(七谷川沿い桜見物)~14:30=亀岡駅観光案内所、明智光秀公銅像、亀岡駅15:10=岐建駐車場17:00
  • 地理院地図 2.5万図:亀岡(京都及大阪6-4)

 今年は丑年、干支の山に登ろうと色々調べているうちに、今年1月号の「山と渓谷」に亀岡市にある「牛松山」が紹介されていた。亀岡は今年2月まで大河ドラマの舞台になった明智光秀の城下町。時期はコロナ禍の状況の推移と、丹波地方随一と言われる七谷川沿いの桜の満開を見込んで3月末に決めた。

 2台の車に分乗して関ヶ原インターから高速に乗る。このところ気温は20度以上を観測し各地の桜も一気に満開を迎え、期待が高まる。ところが昨日からの黄砂に見舞われ視界が効かない。伊吹山も琵琶湖も比良の山々も全く見ることが出来ない。慎重な運転で亀岡インターを降り、下山後に立ち寄る予定の七谷川沿いにある市営七福駐車場に車を停めた。

 金比羅神社の登山口から登るためここから歩く。途中には七福神巡りの神社があちこちに点在する。小さなお地蔵さんの並びが各所に見られる。歩くこと45分、やっと登山口の案内板が現れる。

 竹薮を通り抜け獣除けのフェンスの扉を開き石段を登り鳥居をくぐると登山道に出る。この道は金比羅神宮への参道でもある。

 両サイドには松や雑木が生い茂り陽差しをさえぎる。登山道は参道を兼ねていてよく整備されており適当に緩急があって登り易い。1丁目、2丁目と表示があり順調にクリアしていく。ところが10丁目を過ぎるとさすがにペースが落ちる。たまたま出会った地元の元気老人に聞くと18丁目まであるということでがっかり、まだまだ遠い。気を取り直してしばらく行くと眺望のよい場所に出る。ここで一息いれる。下界には京都バーブルサンカの本拠地スタジアムがよく見える。

平均年齢75歳、頑張って登る

 牛のつく山なのでもっと人が多いかと思ったが意外に静かである。道は一本道で単調、時折ムラサキツツジの鮮やかなピンクや真っ赤な椿の花に癒される。やがて18丁目の金比羅神宮に着く。香川県琴平の金比羅さんを総本宮とし、海の神様として全国に数多く祀られているが、ここは昔から保津川下りの船頭さん達に篤く信仰されているという。

 しばらく行くとパラボラアンテナの立つ山頂に着く。一帯は樹林に覆われ眺望が効かないのは残念だ。この山は昔は「石松山」と呼ばれていたが雨乞いのため牛を生贄にしたことから「牛松山」と呼ばれるようになったらしい。看板を囲んで全員写真に納まり三角点まで足を延ばしここで昼食とする。今日は無風、温かい。手製のベンチに腰掛け、話が弾む、笑いがはじける、食が進む。しばし至福の時を過ごす。

 下山はテレビ局のアンテナ前を通り愛宕神社をめざす。ここからのコースは参道ではない。結構急で岩がごつごつし倒木が多く荒れている。幸い登山道からは倒木は撤去されているのは有難い。皆な細心の注意を払いながら下る。

 50分かけて下り愛宕神社に到着。数ある愛宕神社の総本宮ともいわれる。本殿は鎌倉時代に建立され国の指定重要文化財だ。本能寺の変で光秀はここに参拝し出陣したといわれ「時は今あめが下しる五月かな」の句を残している。歴史を感じる。

 愛宕神社から少しで駐車場に到着。車にザックを入れ、空身で次の楽しみである七谷川沿いの桜見物に出かける。登山中には3人しか人に出会わなかったが、ここは人でいっぱい。桜も満開、見事だ。さすがに宴会を催すグループはいなく皆さん優等生だった。

 その後登山証明書をもらうため亀岡駅の観光案内所に立ち寄り、光秀公の銅像も見学。ふと振り返ると、丹後富士と呼ばれる牛松山が端正な姿で我々を見下ろしていた。

<ルート図>

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