【 個人山行 】 2020年某月某日、とある沢で釣り講習! 丹生統司
2020年の梅雨は未だ明けない。今期6、7月の山行計画は軒並み雨天中止である。三方崩山、薬師岳と会の重要山行が流れて心も梅雨空状態である。幸い今日午後は傘マークだが午前中は曇りで雨粒は落ちて来ない予報である。
先日鈴鹿の元越谷沢登りで渓谷美に魅せられ、沢に興味津々のSTさんを誘って沢泊を想定した釣り講習を行った。沢泊では夕餉のオカズと酒の肴は自前調達が基本である。講師のNKさんに先ず仕掛け作りを教わる。源流域の仕掛けは短くする。いわゆるチョウチン釣りの仕掛けである。今時は蜘蛛の巣や樹木の枝が邪魔をして釣り辛いからだ。
そしてポイント、白く泡立ったところから下流へ流れに沿って自然のままを演出して流す。
今日の獲物は「アマゴ」と「イワナ」先ず先生がお手本を見せたが、残念!アタリなし。5~6回流してアタリがなければポイントを移動する。足で稼ぐのが渓流釣り、簡単に釣れないのが渓流釣りである。
初めてと思えないほど竿の持ち方が板についている。筋がいい。
連日の降雨で谷水は多い。岩を噛んで流れる水音が聞こえなくなるほど目印に集中しないと繊細なアタリは判らない。一度合わせ損ねるともう二度目はない。
竿が振りやすい一級ポイントは大概アタリがない。毎週釣り師に攻められて彼らも学習して賢い。よほど自然に餌を流さぬと見破られている。
流木の枝がポイントに有って通常は直ぐに根掛かりが起きてしまう。こういう釣り辛い所がチャンスポイントだ。アア!やはり根掛かりで仕掛けを失った。
素晴らしい渓谷美を堪能しながら竿を振る喜び、渓谷からの思わぬプレゼントが時折ある。支谷が出会う清流に天然ワサビを見ることは珍しくない。5月から6月は雪解け跡にモミジカサやコゴミ、ウド等の山菜を見つけてニンマリすることも。
多い水量が小滝を豪快に見せる。盛夏の沢登りなら頭から水を浴びて挑むのだが太陽のない梅雨時は寒くてその気は起きない。折しもポツポツ上から落ちてきた。午後から雨の予報は見事に当たった。講習修了、納竿である。今日の釣果?本日は餌を与えておいて後日丸々と大きくなったのをいただこう。これも、とある沢の楽しみである。完
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