大垣山岳協会

天狗ヶ城、点名・松宇土 2020.12.03

天狗ヶ城

月報「わっぱ」 2021年1月(No.470)

【 週日山行 】 天狗ヶ城 ( 684m △なし )、点名・松宇土 ( 720.1m Ⅲ△ ) 堀 洋子

  • 日程:2021年12月3日 (木)(晴れ)
  • 参加者:L.竹森せ、安藤正、岩田嘉、小倉繁、桐山美、丹生統、林 旬、堀 洋、堀 義、宮澤健
  • 行程:三城交番駐車場7:00=樽見駅8:00=貴船神社登山口8:20~(八月堂に車をデポ)~8:50-鉄塔10:10-天狗ヶ城10:40~10:45-松宇土11:10~12:00-天狗ヶ城肩12:25-鉄塔12:45~12:50-八月堂13:55~14:15=三城交番駐車場15:45(解散)
  • 地理院地図 2.5万図:谷合(岐阜7-1)

 今日は平日で通勤時間帯と重なるため国道21号を通るのを止めて、揖斐川右岸を通り根尾川に沿って北上する。石灰を採っているのか、段々に削られている山を左手に見ながら国道157号を走る。トイレ休憩した樽見駅付近の山々の紅葉は終わりかけていた。

 国道418号の尾並坂峠から山県市の葛原地区に入り、国道から左へ少し入った市井集落の空き地に駐車する。準備している間に下山口の八月堂の方へ車を1台デポする。いずれの駐車地も事前に竹森リーダーが許可を頂いていたとのことで、その気配りに感謝。

 今日は12月とは思えないほど温かい天気にめぐまれ、ポロシャツ1枚で歩き出す。市井集落の中、道を抜けると貴船神社があった。鳥居を潜ると日常から古の世界へいざなうように100段位の急な階段が本殿に繋がり、厳かな気持ちになった。神社から左の山腹に取付き山道を登って行くと、2018年の台風21号で倒れた木々が所々道を塞いでいる。潜ったり跨いだり、怪我をしない様に皆で声を掛け合いながら登っていった。

天狗ヶ城から松宇土の稜線。風倒木がひどい

 八月堂からの尾根に合流する標高420m地点で地形図とコンパスで位置確認をし、進路を左にとる。石の道標と山県さくらさんの道案内に導かれ、弘法様に見守られ標高562mの鉄塔に到着、小休憩。天気が良いので三尾山、点名・円原、高賀山などが見えた。

 20分位急登の後 「手取岩」と言われる岩場があり、左から回り込むと天狗ヶ城の肩に「右に天狗城、左に松宇土」の標識がある。右へ数分で天狗城の山頂に到着した。

 そこに落人伝説の説明文「住み着いた平家の落人」があり、源平合戦で敗れた平家の残党が葛原に住んだ事が記されていた。田垣、田中、藤木、堀という姓は平家の残党の子孫だそうだ。私の苗字もこの中に含まれているので妙に親近感がわき、悠久のはるか昔の祖先たちに思いをはせる。

 天狗ヶ城から松宇土までの標高差約40mの尾根はアップダウンの繰り返し。さらに倒木に苦戦した。松宇土に11時過ぎに着き三角点を前に記念写真、皆の笑顔が嬉しい。この達成感にアドレナリンが出て、又山に登りたくなるのだろうか?

 陽だまりの中で笑いの絶えない昼食。山登りでこれが一番楽しい! 下山は標高420mの分岐まで一気に下り、八月堂の標識に従ってさらに下ると、途中から多くの大木の倒木で道が塞がれ、登山道が消えてしまった。慎重に辺りを確認しながら進むなか、ふと目にはいる馬酔木(あせび)やもみじの紅葉が心を和ませた。

 「道は人が作るもので、尾根芯を外さなければ大丈夫!」という理事長の名言により、やっと藪を抜け、手すりを握らないと降りられない急な階段を下っていくと御嵩神社の鳥居を確認。ほっとした。鳥居をくぐり八月堂に到着。冬の日差しに南天の赤い実が緑に映える。

 八月堂本殿の左に旧美山町の天然記念物 八王子杉がある。高さ38m、周囲6.5m、樹齢700年。その大きさや生命力に敬服し、手を当てて一体感を感じた。そして、無事の登山に感謝の合掌をした。

<ルート図>

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