霊仙 山丸岩谷・リベンジ編 丹生統司
- 日程:2020年3月3日(火) 晴れ
- 参加者:L 丹生統、加藤賢、佐藤大
- 行程:上丹生駐車場8:50-丸岩谷出合9:50-609m台地13:30-主尾根15:00-駐車地16:40
霊仙丸岩谷は本年1月18日にアイゼントレーニングで訪れたが最初の滝でギブアップした。今回はザイルなどを用意して万全で臨んだはずだがやはり年のせいか忘れ物があった。先日アイゼンをつけて苦労したF1はスムーズにクリアした。
F2の取り付きでスリップした。スラブの上に薄く滑ったような苔が乗っており一度滑って油断ならぬと気を引き締めた。しかし、ここでポカに気づく、ハンマーは持ってきたがハーケンを車に忘れていた。
F4を越すのに手間取った。凹角の中に入りすぎると身動きできず滝は磨かれたようなスラブで滑った。ザックを置いて空身で超えた。ザイルでザックを引き上げると息が切れて年齢を実感した。
F5から岩が乾いてフリックションがよく効く、F6も快調に越えてこのまま稜線まで行けるかと思った。
F7も快調に超えたがF8で行き詰った。これまでも小さな滝つぼに溜り水はあったがF8の滝壺は深さが60㎝ほどあり4mほどの滝だが入水しなければ取り付けない。冬に太ももまで水に漬かるなど問題外で濡れた靴で登れるような滝ではなかった。
F8を放棄し泥の急斜面から右岸の支稜に取り付くがここで2mほど墜落した。木に支点が取ってあり事なきを得たがこれまでも浮石をつかみヒヤリが2度ほどあり靴底についた泥がよく滑った。壁をようやく越えて出た稜だったが泥の急傾斜が続きこの後安心して歩ける尾根芯までザイルで4ピッチを要した。
人の立ち入った気配が全く感じられないような快適な尾根の台地で遅い昼食をとった。日当たりもよくて時間を気にせずいつまでも居たかったが14時に主稜線目指して重い腰を上げた。
主稜線を目指し登る途中で伊吹山の右後方に白山を見つけた。さらに登ると御嶽山、乗鞍岳と続き穂高からキレットを経て白い帯が北に連なっていた。槍は確認できないが笠ヶ岳は白いピラミッドであった。西方には米原・長浜の市街と琵琶湖が見下ろせて湖を隔て武奈ヶ岳が山頂部を雲に隠していた。
山頂へは行かず上丹生集落の神社へ向かって降りる北西尾根を下山した。北西尾根の上部は尾根と思えぬほどの急傾斜で転んで服を汚さぬ用心が必要だった。
KK,SDの両君が火曜日が休みということで先日のリベンジを計画し好天好日に恵まれた。F8滝壺の溜水は想定外だったが結果的に丸岩谷は完登できなかった。若気が残っておりザイルがあれば簡単に登れると侮ったわけではないが上丹生集落を出たのは9時前と遅かった。やはり舐めてかかっていた。ザイルを20mにしたりハーケンを車においてきたりと身体が若いころのように動かなくなったのに自覚がまだ足りなかった。手抜きのつもりはなかったが今日も反省の多い山行となった。しかし若者二人の技術を習得したい熱意は老いぼれの年を忘れさせた。熱意をもって練習し基本をマスターすれば老いぼれなど直ぐに超えていくだろう。それを楽しみにまたザイルを結ぼう。完
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