大垣山岳協会

地図読みなど基本を習う 西台山・タンポ 2017.09.24

西台山

月報「わっぱ」 2017年10月(No.431)

【 一般山行 】 西台山(949m △なし )、タンポ(1065.7m △なし ) 小栗 敦子

  • 日程:2017年9月24日(日)
  • 参加者:CL 杉本眞次、SL 佐竹良彦、SL 藤井利定 他14名
  • 行程:大垣6:30=揖斐川町役場7:00=のりこし峠駐車場7:45~8:00-西台山頂上9:17-タンポ頂上11:00~12:10-西台山-のりこし峠15:00=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:谷汲・樽見

 澄み渡る秋晴れの下、メンバーを乗せた4台の車は横蔵集落の手前を左折して横蔵林道から落石に注意しながら、標高約770mの「のりこし峠」に到着。登山の準備を整えた後、リーダーから今日の行程と目標についての説明があった。「この山は多少の藪があるため、地図の正確な読み方が必要です。時間はたっぷりとってあるので、しっかり学んでください。」 私と、もうひとりの新人さんは緊張の面持ちで地図を片手に現在地を確認し、西台山に向け8:00に出発した。

 「のりこし峠」駐車場の向かい右手にある登山道に入る。

のりこし峠

 やや下り気味に巻いて進むと分岐があり、まっすぐ登って最初のピークに到着。藪っぽいが踏み跡もテープも十分付いている。「藪山は木が生い茂り尾根の道が見えないので、地図をこまめに確認しながら見る癖をつけること」と指導を仰ぐ。

 植林と自然林の境界を進むと、西台山の直下の急登が始まる。濃い紫色のトリカブトの群落に癒されて登るうち傾斜が緩やかになり、アケボノソウの細かな白い花が広がる西台山に到着。

トリカブト
山名板を取り付けた西台山

 三角点は無く、展望もきかない。リーダーから「皆さん、山名板を探しましょう!」という指示が出て、子供のようにはしゃぎながら、シダ類や灌木をかき分けほどなく発見。枝に板を括り付け、小休止の後9:45タンポを目指してしばらく西へとルートを進む。

 920m地点で、リーダーから「ここは絶好の地図読み確認ができるポイントです。進行方向はどちらでしょう?」と問われ、先輩に習いながら北に方向を変えた。なだらかで快適な尾根がしばらく続くと藪になり、色の異なる古いテープが所々についている。藪を過ぎるとタンポらしきピーク直下の鞍部に出た。最後は藪漕ぎで登り11:00 タンポ到着。

 山名板の傍らにどっしりと大きく立派な一等三角点。

タムシバやシロモジに囲まれて、強い日差しを浴びながら記念撮影。賑やかなランチタイムの談笑に、引き寄せられたかのようにアキアカネが飛んできた。

 食事を終えるころ、佐竹さんから「安全登山を楽しむための基礎知識」として
①ザックの担ぎ方、②ストック(ポール)の使い方、③ 急斜面の登り方・下り方
など、いくつかの項目に分けて丁寧なレクチャーを受けた。

 自己流だった私は、改めて基本を学ぶ良い機会であった。出発時刻が近くなったので、皆でザックを背負いながら正しい位置を確認し12:10下山開始。

 来た道を戻る計画に従い、複数のテープを頼りにグングン下ったところで、景色が登りとは異なっていることに気付き不安がよぎる…。今更ながら登山口で出されたリーダーの指示を思い出す。「地図を見ながら行動すること…」 どうやらルートファインディングを間違えたようだ。戻るかこのまま下るか。リーダーの地図読みで現在地が林道に近いことを確認できたので、このまま下り1㎞弱の林道を駐車場まで歩くことに決定。

 15:00 無事「のりこし峠」到着。地図の読み方がいかに重要であるか、今回の経験を通して身をもって学ぶことができた。登山は楽しいが、同時に危険も伴う。自己責任という言葉の意味を考えるにふさわしい山行であった。帰り道、車の窓をおろすと昼の暑さは一変し、ひんやりした秋の風が頬を撫でた。

<ルート図>

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