大垣山岳協会

変化に富んだ険しい尾根を下る 谷川岳 2017.09.04

谷川岳

谷川岳(1977m) 天神尾根から西黒尾根 清水友子

  • 日程:2017年9月4日
  • 参加者:清水友 他二人
  • 行程:谷川岳ロープウエイ下駅8:05→天神平8:17-8:22→熊穴沢避難小屋9:10→天狗の留場9:53→肩の小屋10:45-10:55→オキの耳11:21-11:31→浅間神社奥社11:41→トマの耳12:04-12:24→肩の小屋12:30→ざんげ岩12:48→ガレ沢のコル13:56-14:03→ラクダの頭14:10→1140mの小ピーク15:28→林道出会16:07→ロープウエイ下駅16:20

 登山愛好家なら誰しも知っている谷川岳は上越国境に聳え立つ双耳峰の山だ。
今回は学生時代に一ノ倉沢を何回も登攀したことがある友人Nさんが、谷川岳の東面にあるマチガ沢を眺めたいという希望から私たちを誘ってくれた。マチガ沢は一ノ倉沢を登攀する為の基礎訓練をする所だそうだ。さて、私には初めての山だ。どんな大岩壁なのだろう。

 Nさんの嬬恋村の家を朝早く出発し、ロープウエイ乗り場に7時半ごろ到着。平日にも関わらず8時の営業開始前に切符売り場に行列ができていた。しかし、ロープウエイは22人乗りのキャビンが数分おきに回ってくるので、すぐに乗ることができた。

 天神平に着いた時、これから向かう山頂がきれいに見えた。ここで、改めて服装を整え登山道に入った。

 ブナの樹林に覆われたなだらかな天神尾根を歩く。今日は月曜日だというのに、登山者が切れることなく登ってくる。

 ちょっと景色をみているとどんどん追い越されてしまう。緩やかな尾根道を登っていくと熊穴沢避難小屋に到着。

 ここを越えた辺りからは南の榛名山方向(写真)がきれいに見えた。

 その先からは傾斜がきつくなりちょっとした岩場がある。もうそこは登る人で大渋滞だ。

 露出した岩場を一つ越えると他の登山者も後ろを振り返り、広がる山陵を眺めていた。あいにく今日は若干雲が多く山の名前ははっきりわからない。それでも裾野の広さや位置で赤城山や燧ケ岳、至仏山だとわかる。なんて素敵な眺めだろう。

 暫く登るうちに”天狗の留まり場”に着いた。どっしりした谷川岳が目の前に見える。稜線に連なる峰々を眺めながら砂礫の登山道を登りつめて、谷川岳肩の小屋に着いた。ここは多くの登山者で大賑わいだ。

 小屋で休憩をしたのち、トマノ耳に向かった。途中、テント泊の大きなザックを背負った若い女性グループと出会い話をした。

 彼女たちは高校の山岳部で、標高差1400m以上有る西黒尾根を登り、一ノ倉岳を越えた辺りでテント泊をする訓練をしているとのことだ。

 華奢な体であの大きなザックを背負って本当に若いという事は素晴らしい。

 トマの耳の横を通り谷川岳の最高点オキノ耳(写真)に向かった。

 稜線東側が絶壁の岩場となっており、慎重に登る。するとNさんが、あれがマチガ沢だと指した岸壁の下部には雪渓が少し残っていた。

 岸壁は険しく、どうしたら登攀することができるのだろうか。友人が登攀の方法を説明してくれたが、聞いているだけでも怖い。

 あの沢で何回も何回も練習したなぁと70歳の元若者は懐かしそうに眺めていた。
今から50年ほど前は登山ブームで多くの若者が夜行電車に乗って山をめざしたらしい。

 ほどなくオキノ耳に着いた。天気の良い日には日本海がみえるそうだが、今日は霞んでいてみえない。

 オキノ耳で谷川岳に登った記念写真を撮って、周りの峰々を眺めていたらNさんがもう少し先まで行こうと浅間神社奥宮まで行った。その横を登ったところからは一ノ倉沢(写真)が見えたが、足元の木は見えるが、その先は見えない。腰が引けて覗き込むことができなかった。

 ゆっくりしていたいが、先が長いのでトマノ耳に戻り昼食を食べて一息いれる。それにしても、登山者は多い。

 トマノ耳の山頂では、坐るところを確保するのも大変なほどの混みようだった。

トマノ耳

 下山は先ほどの山岳部員が登ってきた西黒尾根を進む。
天神尾根では沢山の登山者が一杯いたのに、西黒尾根を下山する人は少なく、前を歩いている人は一人か二人。

 何かいやな予感がする。ざんげ岩辺りの少し尾根を降りたところから、いきなり傾斜がきつくなり岩場が始まった。

 先のほうに緩やかな所が見えたがそこを越えるとまた岩場、鎖場となった。
やっとのことで標高1500m地点のガレ沢のコルに着く。

 ここで一休みして前方のラクダのコブと呼ばれる尾根上の突起に登り返す。

ラクダのコブ付近から山頂を望む

 そこを越えた後も鎖場が続いたが、横に灌木が茂っていたので高度感がなく問題なく通過できた。

 1300m辺りまでずっとこんな険しい道で時間がかかった。    

 樹林帯に入ると鎖場はなくなったが石や岩のゴロゴロした歩きにくい道が続いた。送電線の鉄塔を越え、林道が見えた時はほっとした。

 この西黒尾根で下山中に雨でも降られたらと思うとぞっとする。そんなにゆっくり降りたつもりはないが、始発8時のロープウエイに乗って下山は16時半だった。8時間半もかかったことになる。

 登山の計画書よりも1時間多くかかったが、無事に降りてくることができた。それにしても変化に富んだ山であった。

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