大垣山岳協会

体験山行 池田山 2017.01.22

池田山

月報「わっぱ」 2017年2月(No.423)

【 冬の体験山行 】 池田山 ( 923.7m Ⅱ△ ) 桐山 美代子

  • 日程:2017年1月22日(日)
  • 参加者:L.衣斐剛、藤井利、竹森せ、鈴木正、大橋辰、大原和、米山多、北川洋、柴田悦、藤井真、小栗敦、大城幸、桐山美、岩佐真、大塚花
  • 行程:大垣7:00=霞間ヶ渓登山口7:45-東屋(池田の森公園)9:30-山頂11:30~12:20-東屋13:20-登山口14:40=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:大垣

 池田山は900mを越すが、大垣や揖斐の人たちにはなじみ深い里山。山頂直下まで道路が通じ、登る意欲が湧かない山だが、この時期は雪山歩きが楽しそうだ。大雪予報の先週から延期されたこの日は雲間と青空が混じる天気。頂上へは3コースあり、今回は霞間ヶ渓からの尾根筋コースをとる。リーダーから先週の大雪でも登山者が幾人かは入り踏み跡が出来ているので輪かん、アイゼンは不要、訓練をしたい人は持って行こう、との指示があった。シカ除けフエンスの扉を開けてコースに入る。

 この道は上部にある焼石神社への古くからの参道で幅が広く、V字形をなす。ジグザグ道を40分程登ると体温上昇、衣服調節の小休止。雪が少しずつ増える。朝早いので凍結して足下が危ない所もある。道は堅固だが、樹林の中ばかりで見晴らしが良くない。しかも長丁場で不人気というが、静かな雪山は見ていて気持ちがよい。

 急登が終わり、緩やかな道となる。車道を横切り斜面を登ると焼石神社社務所の建物を通過、登って右手下に焼石神社を見て進む。小さな尾根道に取り付く。風で雪が飛ばされたようで、地肌が露出した所もある。高度も上がり、積雪も30cm以上。寒くなって先に脱いだ一枚を着込む。峠の茶屋を通過、車道から頂上に続く尾根に上がる。寒さ、雪の深さも増す。私は筋肉疲れで大腿に痙攣が発生。歩みが止まりやや遅れて大きな木製ヤグラの立つ山頂に着いた。

下山では数人が輪かんを装着。私は坪足歩行。輪かん組の中には登山道から外れ雪の深い斜面を下る人もいた。結構、楽しそう。避難小屋で全員合流し、輪かん組も輪かんを脱いだ。焼石神社横から急降下する尾根道に入る。延々と嫌になる尾根筋を凍結転倒もなく下りきった。山頂の積雪は60cmほど。太陽は雲に隠れ、時折雪交じりの風が吹く。ヤグラ下の小さな小屋と雪面に腰を下ろし、震えながらの昼食(写真①)。ヤグラの掲示プレートには「間伐材利用高度化事業 56㎡、木材24?、事業費1202万円」とあった。色々、考えてしまう公費事業と金額であった。

(写真①)

<註> 焼石神社の「雨乞いと感謝の火祭り」
 標高約630mの神社にある6mあまりの大岩がご神体。昔、この岩にへびが住むと言われ恐れられた。干ばつ時には山麓の村人は龍神と思って雨乞いをした。特に安政期(1854・1859)の日照りは酷く、小寺村、願成寺村の人達はここで必死に雨乞い祈願。すると大雨を得て野山の草木、人々は生き返った。村の石高に割り当て松明を何百本と作って周辺の村々の村民が一度に火をつけて感謝を表した。明治、大正時代でも雨乞いと壮観な火祭りが行われた。

『揖斐川』揖斐郡教育会編より
<ルート図>

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