大垣山岳協会

救急処置法、岩場通過技術の講習会参加報告 ② 2016.10.16

伊木山

月報「わっぱ」 2016年11月(No.420)

岐阜県山岳連盟主催 救急処置法、岩場通過技術の講習会参加報告 中田 英俊、後藤 正雄

  • 日程:2016年10月16日(日)
    • 午前の部 8:30~12:00救急処置法(応急手当)の講習会
    • 午後の部 12:30~16:00岩場を安全に通過するための講習会
  • 場所:各務原市伊木山
  • 参加者:丹生統、中田英、後藤正
岩場を安全に通過する技術報告 中田 英俊

 伊木山の「キューピーの鼻」と呼ばれる岩場で二手に分かれ、1チームは下降の際に下降器がない状態での懸垂下降の練習。2チームはダブルロープでの登攀中に墜落し、行動不能になった先行者を救出する「リーダーレスキュー」という救出術を練習。私は「リーダーレスキュー」に参加した。

 先行者の墜落、救出に至るまでの行程についての基礎は認識しているが、実際の本題に入るやいなや、目を回す事になった。セルフビレーや様々なロープワークは、今まで習った技術の中にあるものの、その技術をパズルのように繋げて要救助者の元に向かうまでが大変。指導者曰く「なぜその技術、行程を踏まなければならないかを考えながらの所作をしていれば、必ず自分の技術になるよ」と言う。なるほど、落ち着いて行程をこなしていくとどんどん次に繋がる。あとは繰り返し練習すれば自分の技術になる感触がつかめた。登山には怪我や事故と背中合わせだ。我が会でも、実践的な講習会を企画することの必要性を感じた。


救急処置法、岩場通過技術の講習会参加報告 ① 2016.10.16
救急処置法報告 後藤 正雄 県内各地から、総勢30名ほどの人数が集まった。女性の参加者も半数近い。 「山でのファーストエイド実践編」として山岳医の服部順子先生から、ケガ、病気、山での心肺蘇生といった項目について学んだ。まず、詳細な救急法は定期的に繰り返し行わないと忘れてしまうこと、実際の現場では気が動転し何もできなくなるので、基本的な手順を十分理解しておくことが大事である。 通常の山行でもよくおきる下山途中での滑り、顔や手の擦り傷。まず異物を取り除いてから洗浄する。石などの異物はつまんだりして取り除く際に自分以外の人が処置をする場合は血液を介しての感染症予防のため手袋をしたほうが良い。手袋がない場合は、ポリ袋やジップロックなどのビニール袋で代用できる。またペットボトルの蓋に小さな穴をあけ水圧をかけて水洗浄する方法が有効だそうだ。あとはガーゼなどで傷口を被覆する。ガーゼがない場合は、ナプキンなども利用可能だそうだ。ガーゼは様々な用途に利用でき、軽いものなので1mほどを携帯したい。 最後に心臓マッサージ訓練をして終了。参加者から質問、ノウハウなども多くでて、知識情報を共有できた講習だった。あとは、我が会において講習結果をどう生かすかが課題となった。

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