大垣山岳協会

金草岳白倉谷沢登り 2016.06.19

白倉谷(金草岳)

月報「わっぱ」 2016年7月(No.416)

【 一般山行(沢登り) 】 金草岳( 1227m Ⅱ△ )白倉谷 伊藤 正規

  • 日程:2016年6月19日(日)
  • 参加者:L.杉本眞、SL丹生統、西村洋、中田英、竹森せ、後藤正、北川洋、伊藤正
  • 行程:大垣5:00=揖斐川町=冠山峠7:15~35=楢俣川林道終点駐車地-シモツ谷出合8:08-高巻8:33~9:05-650m二俣10:22-県境稜線出合(白倉岳の肩)12:55-昼休み13:15~35-檜尾峠13:50-駐車地15:15=温泉(冠荘)=19:15大垣
  • 地理院地図 2.5万図:古木・冠山

 久しぶりの当会山行参加に期待と不安を抱え大垣を出発し旧徳山村に入る。逃げ惑う鹿を追いかけるかのように車は冠山峠に上がる。今春、田代尾根登山時に横切りまだ記憶に新しいブナ林を見ながら感慨にふけっていると楢俣川林道終点に到着。

 身支度を整え平凡な谷を進み堰堤を2つ越えた地点がシモツ谷出合。今日は左俣の白倉谷へと。部分的に側壁が立っている所もあり、同じ越美県境福井側の熊河川(アラクラ谷)なんかと雰囲気は似ているが今回のメンバーのおかげか全く暗さや怖さは感じられず、むしろ時より見られるブナやトチによる癒しの谷と言ったほうが良いかもしれない。

 シモツ谷出合からほどなくして最初の滝場。谷が屈折しており全貌は望めないが明らかに手強そうな難場らしい。即座に左岸壁へと取付くがこれが大変な大巻、100mほど上へと追いやられただろうか。

 続いて現れる屈折した2段滝、チョックストーン滝も同様に左岸を巻き進むと650m二俣へと、ここからようやく高度を稼がせてくれるのだが、詰めの終盤970m地点に現れた5mほどの壁がなかなかの曲者。杉本さんが果敢に挑戦するも、ぬめり&上部でホールドが無さそうで苦戦の模様。しかしさすがはリーダー、この難場を無事突破しザイルでフィックス。後続はザイルを伝い上がった。

 ヤブ漕ぎと言うほどでもないヤブを掻き分け白倉岳直下の登山道へ出ると、思いのほか風雨が強い。金草岳はまたの機会にして、防風衣を重ねて県境尾根の登山道を急ぎ降りる。ソバコ又源頭のニッコウキスゲ畑をのんびり見る余裕もなく、風の少ないヤブで囲まれた窪地に逃げ込み遅めの昼休み。さらに、桧尾峠を越え福井県側に下りるころ時折雲も切れ出す。

 桧尾峠からの尾根道は昔、越前鯖江の誠照寺の使僧が美濃の根尾や徳山での二カ月に及ぶ長い檀徒廻りを終え徳山から帰る時に通った古道である。今は登山道として残るが、上部は滑りやすい急坂の連続。大きなブナ林の中を注意して下山。最後に白倉谷を渡渉して帰還した。

 終始先頭でパーティーを導いてくださったリーダーに感謝したい。

<ルート図>

ルート図

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