大垣山岳協会

呉枯ノ峰 2015.04.08

呉枯ノ峰

月報「わっぱ」 2015年5月(No.402)

【 週日山行 】 呉枯ノ峰 ( 531.8m Ⅰ△ ) 山内 孝文

  • 日程:2015年4月8日(水)
  • 参加者:L.丹生統、他7名
  • 行程:大垣7:00=伊香高校脇駐車地(滋賀県長浜市)8:00-4等三角点(点名千田)9:40-呉枯ノ峰10:30-菅山寺分岐11:00-菅山寺11:30~12:15-木之本坂口駐車地13:10
  • 地理院地図 2.5万図:木之本

 大垣で落ちていた小雨は登山口では止んでいた。下山口に車をデポした後、歩き出すと道路幅拡張工事中で登山道は消えている。工事関係者に聞いて進むが、踏み跡はない。地図をみながら、道なき斜面を直登すると、立派な登山道に出た。

 落ち葉を踏み倒木をくぐる。タラの芽、コシアブラの芽、ホウの芽をつむうちに点名千田の三角点。西側に余呉湖、山本山、琵琶湖を望みながら新緑の樹林の続く尾根を進む。疎林に囲まれた平坦な山頂に着く。

 1等三角点を囲み万歳三唱。昼にはまだ早いので菅山寺を目指す。菅山寺分岐で琵琶湖、余呉湖、近江平野をじっくり眺めた後、東へ下り、まず近江天満宮に参拝。建物は傷みがひどく、立ち入り禁止だった。菅原道真公自作と言われる木像は里に降ろされたらしい。

 でっかいトチノキのある参道を経て菅山寺に着く。説明書によれば菅山寺は764年に孝謙天皇の勅命で開山後、平安期に道真が勅使として入山、3院49坊を建て菅山寺と改名したそうだ。鎌倉期には僧坊105、末寺70余を誇った。今の本堂や護摩堂、経堂等は全て江戸期の建立。明治初年の神仏分離令で無住となり廃れた。残存建造物は劣化が進み寺宝はすべて坂口で保管されている。千年を越す歴史を持つ寺院神社の建築物が朽ち果て放置され、やがて廃墟となるだろう現場を見ると哀しさを感じざるを得ない。
      
昼食後、道真公お手植えという樹齢1300年のケヤキの老木(写真①)に見送られて、下山の途に着いた。

写真① ケヤキの老木
<ルート図>

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