月報「わっぱ」 2014年10月(No.395)
【 一般山行(沢登り) 】 天狗山 (岩又谷~芦原谷)( 1149m Ⅲ△ ) 後藤 正雄
- 日程:2014年9月14日(日)
- 参加者:L.中田英、他6名
- 行程:大垣4:30=揖斐川町公民館5:20=親谷林道駐車地6:00~50-岩又出合(入渓地)7:30-580m二股8:50-天狗山山頂11:10~12:15-黒津川本流出合14:10-黒津川林道終点駐車地15:40=藤橋の湯=大垣18:30
- 地理院地図 2.5万図:美濃広瀬
長時間の沢登り山行となりそうなので、まだ夜が明け切らぬ早朝の出発となる。揖斐川の横山ダムをすぎ、国道417号から親谷林道へと左折する。間もなく現われた林道ゲートの前方の空き地に駐車して歩き出す。
親谷林道は以前、しっかりした道だったらしいが、陥没や亀裂箇所が多く当面は車の通行は不可能だろう。40分ほど林道を進み、岩又出合で沢に降りた。沢に足を入れるとかなり冷たい。今日は極力シャワーを浴びるのをやめよう。まもなく早速4mほどの小滝。スタンスがあまりないので巻いて登るが、次に現われた幅広の5m滝(写真①)。水流が幾重にも広がる豪快な滝だ。トップ中田さんらは水流の中を登ったが、私は右側の水流が薄いところを半ば巻きながら登った。
ようやく体も暖まってきたが、まだ全身の水浴びはご遠慮願いたい。続いて6mほどの連滝が出現。右岸を巻くが足場がもろく冷や冷やクリア。ただ一人、平木さんがずぶ濡れをいとわず直登。かなり寒そうだった。580m二俣を左俣に進み、最後の滝が出現。すでにずぶ濡れ状態。全員シャワーを浴びながら登る。だんだんと沢の流れも細くなり、谷にも陽光が差し込んできて、暖かい。徐々に傾斜もきつくなりササやぶが増えてきた。平坦部に這い上がり、1本のブナの木が目につく。その下に三角点が鎮座していた。
どんぴしゃりの頂上への直登だった。頂上は広くなく見通しはあまりきかないが、やぶの隙間からは北に蕎麦粒山、東に小津三山、また眼下には奥いび湖(横山ダム)の水面も見える。やぶを少し切り開いてお昼の大休止。
濡れずに下りたかったが、とてもとても。シャワーを浴びながらのクライムダウン。腰まで水につかっての渕の通過。みんなワイワイと騒ぎながら楽しく降りていく。黒津川本流出合を過ぎてすぐの川筋にワサビの自生地があった。古い石垣もあった。昔のワサビ田だったようだ。先人の労苦には頭が下がる。
堰堤が現われようやく黒津川林道終点駐車地に出た。そこにいたオートキャンパーが、我々が着替えや車を回送している間に、焼き茗荷などで歓迎してくれた。なかなか美味であった。
全体で8時間弱の行程であったが、リーダーの的確なルート選択もあり快調かつ刺激的な山行であった当初の中田さんの下山計画では、平木さんが2年前の夏に上った葦原谷を下りる予定だったが、時間の都合などで、反対側の黒津川側に下りるコースに変更した。そのために、すでに帰りの車を黒津川林道終点にデポ駐車してある。頂上から北西に向けてひどい激やぶ急斜面を降りる。きついが、救いは下りであったことだ。ようやく沢筋に出てからは、順調に降りていく。
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