大垣山岳協会

便石山 2014.08.05

便石山

月報「わっぱ」 2014年9月(No.394)

【 週日山行 】 便石山びんしやま ( 598.9m Ⅱ△ ) 安藤 正明

  • 日程:2014年8月5日(火)
  • 参加者:L.安藤正、他10名
  • 行程:大垣5:45=桑名東IC=海山IC=国道42号=鷲下登山口駐車場8:50~9:05-馬越峠10:15~25-便石山13:15~35-馬越峠15:20~35-駐車場16:30=海山IC=大垣20:45
  • 地理院地図 2.5万図:尾鷲・引本浦

 便石山と天狗倉(てんぐら)山。二つの山の奇岩、巨岩から眺める海と山の大パノラマが、今年3月の紀勢自動車道延長により、日帰りで楽しめるようになった。台風接近で、全国的に天候は悪かったが不思議に尾鷲地方だけが晴れの予報。登山口から熊野古道№1の人気を誇る石畳を登り始める。

 よく整備された石畳は前日の雨でしっかり濡れ滑りやすい。「夜泣き地蔵」を超えたあたりから石畳の傾斜はきつくなり苦戦気味。一人が足に不調をきたす。少し休んで水分を補給。塗り薬、張り薬、飲み薬のお陰か回復した。この日の最高気温は35度の予報。天候に恵まれすぎて炎天下の登山は熱中症が心配だ。各自、2㍑以上の水を持ち、給水は十分。それでも高温による体力消耗は深刻。ゆっくり歩き着いた馬越峠には茶屋跡や休憩所、句碑があった。熊野古道を行き交う旅人の憩う峠だ。

 古道から分れ峠を右折し便石山に向かう尾根を進む。遊歩道として整備された道をどんどん下る。こんなに下って次の登りが心配。植林の中の道をアップダウンを繰り返しながら西進。大半の人が熱中症気味。何回も休憩を取り水分補給する。汗まみれで階段を下りるたびに全身から汗が飛沫となって飛び散る、高齢者にとって炎天下の低山山行は過酷だ。それでもお互いに励まし合い山頂を目指す。

 NTTの反射板がある急坂を登り切ると台地状に変わりその中央に三角点と山頂の標識のある便石山に到着。峠から2時間50分を要した。

 山頂は樹林に囲まれ展望は効かない。遅れていた二人が到着すると全員が拍手で迎える。全員食事がおわってから、山頂の直ぐ南東の開けた地に行くと、尾鷲の街と海が望める。眼前に「象の背」と呼ばれる大岩がある。下は断崖絶壁の海。この上に立つと尾鷲湾に浮かぶ島々と天狗倉山まで見えた。スリルと感動が味わえた。往路を戻る下山も悪戦苦闘。天狗倉山の登頂は断念した。高齢者の猛暑での低山歩き。敢登は意義ある成果であった。

<ルート図>

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