大垣山岳協会

井出ノ小路山 2014.07.06

井出ノ小路山

月報「わっぱ」 2014年8月(No.393)

【 一般山行 】 井出ノ小路山 ( 1840m △なし )  後藤 正雄

  • 日程:2014年7月6日(日)
  • 参加者:L.鈴木正、丹生統、藤井利、後藤友、林旬子、藤森ふ、後藤正
  • 行程:大垣5:30=中央道中津川IC=7:35夕森山北林道ゲート(駐車地)7:55-美林橋9:10-茶屋小屋谷堰堤10:15~30-県境尾根鞍部12:45-井出ノ小路山13:25~50-鞍部14:20-堰堤16:05~20-美林橋17:15-林道ゲート(駐車地)18:10=大垣21:00
  • 地理院地図 2.5万図:加子母

 梅雨の真っ只中にやぶ漕ぎを楽しんできた。国道257号から付知峡に入り井出ノ小路谷に伸びる夕森山北林道のゲートに到着。ゲート前空き地に先行車が1台駐車していた。ゲートには堅固な鍵が付いていた。井出ノ小路谷流域の加子母裏木曽国有林は江戸時代から高級ヒノキを産する美林として名高い。

 ゲートの脇を回り込み出発。天気予報は曇後晴れで、一部青空ものぞくが、谷の奥には低い雲が広がる。このまま天気が続くことを祈りつつ長い林道歩きに入る。沿道には二代目大ヒノキ、サワラとヒノキの合体木、式年遷宮の伐採斧入れ式跡地など見所は豊富だったが、長丁場のため先を急ぐ。から沢橋をすぎるとまもなく茶屋小屋谷の入り口となり、林道歩きは終了。足の防護用に、スパッツを付けて堰堤右岸を乗り越えて茶屋小屋谷の枯れ沢を上がり始める。

 転石は次第に大きくなりごろごろと巨石が横たわる(写真①)。かつ、昨日までの雨の影響か苔むした岩がすべる。枯れ沢に水が出始め、次第に水量が増える。まるで沢登りの様相となってきた。両側から笹薮が行く手をさえぎり始め、狭い谷には倒木も隠れくぐったり、乗り越えたりで忙しい。

写真①

 途中の支流の分岐ではコンパス・地図でルートを確認していく。水流が消えると、厚いササやぶに突入。急登をひたすら乗り切り主稜線に出た。周りはガスのためまったく視界がない。期待した中央アルプスなどの名峰は厚い雲の向こうだ。

 赤布をこまめにつけながら県境尾根を北上。踏み後もはっきりとせずやぶが濃い上、雨も降り出す。全員ずぶ濡れ。途中で弱音も漏れ始めたが、互いに励まし合ううちに、山頂へ到着。山頂らしくない平らな針葉樹林内の中だった。濡れた身体が冷えるのでみんな合羽を着込み昼休み。予定より早く下山開始。

 私が先頭でなだらかな尾根を降り始めるが早速、赤布を見失う。藪山での下山ではやみくもに進まず、必ず方向・赤布・踏み跡を確認するという鉄則の指導を受ける。赤布を頼りに下降点までたどり着きやれやれである。靴の中はもうグチャグチャで躊躇なく沢の中に足を入れる。濡れた岩は滑りやすく浮石も多く慎重に谷を下る。林道まで出た頃には雨もあがった。楽しい山行というより、達成感が満たされた山行となった。

、<ルート図>

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