月報「わっぱ」 2013年8月(No.381)
【 個人山行 】 左千方 ( 1196.8m Ⅲ△ ) 後藤 正雄
- 日程:2013年6月30日(日)
- 参加者:L.丹生統、平木勤、杉本眞、竹森せ、北川洋、後藤正
- 行程:大垣=道の駅「夜叉ヶ池の里さかうち」(岐阜県揖斐川町)5:00=池ノ又谷林道(大樽尾谷合流地点)駐車地5:40~6:00-二股(再入渓)7:20-左千方9:25~10:10-三国岳11:15~12:10-夜叉ヶ池山13:40-夜叉ヶ池13:50~14:05-池ノ又谷林道終点駐車場15:10~30=駐車地15:40~16:00=道の駅さかうち16:15
- 地理院地図 2.5万図:美濃川上
夜のとばりが明けるころ、参加者が坂内の道の駅に集まった。沢支度をして車2台とバイク1台で出発。下山用に池ノ谷林道終点の駐車場に1台およびバイクを止め、少し戻り大樽尾谷出会いの林道から大樽尾谷に入渓。10分ほど進むと堰堤が現れる。左から巻き登ると荒れ果てた廃林道に出た。しばらく谷沿いの廃林道歩き。草に埋もれたところもあるが道幅もあり、歩くには不自由しない。
さて、コンクリート橋を2つほど渡り、廃林道は終点となり沢に降りる。フィックスロープもありここは定番の入渓点のようだ。すぐ二股となり、左股に進み左千方を目指す。沢は倒木が多いもののそれほど大きな滝もなくハイペースで高度を稼ぐ。
標高880mほどで、前方で歓声があがる。何事かと思えば高さ2mほどはある雪の塊が横たわっている。道理で水が冷たいはずだ。奥美濃の日の当たらない谷ではやっと春が来たというところであろう。だんだんと沢の分岐が多くなり、リーダーをはじめ、皆コンパスを片手に地形図とにらめっこし、枝沢を見極めて進む。私だったら大きい沢、歩きやすい道があればこっちかなとよく確認もせず進んでいく傾向があるのでとても勉強になる。沢も涸れ稜線に近づき山頂にどんぴしゃり登頂を目指すが、ぶれてしまう。着いた尾根は山頂からわずかに外れた。
山頂は三角点を中心に2坪ほど開けていた。周囲はガスがかかり、展望はなかったが、想定の到着時刻よりかなり早く登頂できたことでみんな大満足。万歳三唱(写真)のあと登山靴に履き替え、大休止。さあ、三国岳へ行くぞと杉本さんを先頭にやぶを突き進んだ。予想通りの激やぶだが、踏み跡は薄いながらも残っており、途中赤布もあった。また、木々を切り払った形跡もあった。尾根を外さないように気をつけながら進み、これもまた想定時間よりもかなり早い時間に三国岳に着いた。ガスの中にぼんやりと山影が見える。ここでも万歳三唱のあと、のんびりと大休止。
下山開始した直後、すぐ先頭の杉本さんからどうも道が違うとのことで急遽引き返す。コンパスで確認したら、真反対の南方向に進んでいた。ぼんやりと見えた山をこれから進む稜線の小ピークと判断し、また三国岳に少し巻き気味に登ったことを失念していたようだ。加えてやぶの間から踏み跡が見えたため、私を含めて全員疑いも抱かなかった。勘に頼ることの危険性、コンパスでの確認の大切さを知らされた。
結構きついやぶ道を進み、1206mのピーク(夜叉ヶ丸)にたどり着きひと息をつく。道はぐんと良くなった。鞍部を越え登り返すと眼下に夜叉ヶ池が見える。ニッコウキスゲが咲き誇っていた。
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